山開きのニュースに誘われて早春の尾瀬を訪れました。 咲き始めた水芭蕉、豪快な三条の滝、そして渋沢温泉小屋。 |
5.25 池袋−(夜行バス オリオンツアー)− 5.26 鳩待峠−山ノ鼻−三条の滝−渋沢温泉小屋 5.27 渋沢温泉小屋−御池−(会津バス)−会津高原駅 |
温泉情報 | お花畑 |
山行記録 |
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2002.5.26 鳩待峠5:10−5:50山ノ鼻7:50−8:25牛首8:30−9:15竜宮9:20−10:00東電小屋10:05−10:40温泉小屋10:50−11:05平滑の滝11:50−12:20三条の滝12:30−12:40分岐−13:00うさぎ田代−13:50渋沢温泉小屋 |
鳩待峠 | |
HPには今回初登場ですが、尾瀬は私の定番です。東京に住み着いてから実家会津若松に帰省するのにしょっちゅう尾瀬を越えて帰っていました。 池袋発の土曜発夜行バスを戸倉でマイクイロバスに乗換え鳩待峠に5:00到着しました。 |
鳩待峠から山ノ鼻へ、あわよくば至仏山経由も考えていましたが、植生保護のため登山口には残雪期(5/11〜6/末)は入山禁止の張り紙とロープが張られていました。なお山ノ鼻側の登山口も同じように封鎖されていました。 |
山ノ鼻 | |
山ノ鼻ではテント場隣にある休憩舎の軒下に巣を作ったツバメ達が大忙しで飛びまわっていました。聞くところでは今年は雪解けが2週間ほど早いそうです。 |
<尾瀬植物研究見本園にて> | |||
燧ヶ岳 | 大白沢流域 | 今回は至仏登山を止めて持て余した時間を利用し自然観察会に参加しました。レインジャーが5〜6人を一グループにして尾瀬にまつわるエピソードを紹介してくれます。「植物研究見本園」を一周、約一時間弱のコースです。 その中から〜水芭蕉は小さな種が水の流れに沿って繁殖するのだそうです。ところがたまに笹薮のように水辺から離れたところに咲く水芭蕉があります。これは冬眠から醒めた熊が、軽い毒性を持つ水芭蕉を下剤代わりに食し、その巨大な糞と一緒に水芭蕉の種を撒き散らしたものとの学説があるそうです。しかし木道沿いに繁殖する水芭蕉もあります。これは人間が....。安心してください。これは木道によって新しい水流が出来たためだそうです。 |
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水芭蕉の群生 | 木漏れ日 | ||
<下の大堀付近から> | |||
尾瀬ヶ原ではプロの写真家を取り巻く団体さんと前後しました。写真を撮るのにも定番の場所があります。下の大堀付近は池塘や水芭蕉を配置した構図が撮れる場所として大賑わいです。さすがプロ、それらの場所を的確に廻ります。プロが「この場所の構図が...」と言うと30人くらいの団体さんが一斉にカメラを構える様はなんだかユーモラス。気がつくと私もその一員になっていました。なんだか絵葉書みたいで個性の無い写真ですが...。 |
至仏山 | 至仏山 | |
景鶴山 | 燧ヶ岳 | ||
ヨッピ吊橋 | 東電小屋 | 花を観るには尾瀬ヶ原の中心部は枯れ草が続く野原のようでつまらない。小さな水流が流れ込むヨッピ吊橋から東電小屋を経て只見川に掛かる尾瀬ヶ原橋までのコースがお勧めです。水芭蕉とリュウキンカの群生が次々と現れます。尾瀬ヶ原橋が近づいたら要注意。希少価値高い、ザゼンソウが観られます。 | |
ミネザクラ越しに至仏山 | 尾瀬ヶ原橋 | ||
温泉小屋 | 段吉新道分岐 | |
温泉小屋から渋沢温泉小屋を目指すなら段吉新道を行けば早いのですが、欲張って平滑の滝・三条の滝を経由します。 |
ここで大事件発生。平滑の滝を撮影中にデジカメ電池切れ。特殊な電池で普通の山小屋では売っていません。泣く泣く温泉小屋まで登り返し「写るんです」を購入。以降はバカチョン画像です。 平滑の滝は滝というより大きな滑り台といった景観です。一枚岩を水が滑り落ちる様はあまり他にはありません。遠くから聞こえる水音は迫力があります。 三条の滝は高さの点では他に譲りますが、雪解け水を集めてその迫力は圧巻です。滝壺からは水飛沫が水蒸気のように昇っていました。周りのミツバツツジやアズマシャクナゲが花を添えます。 |
うさぎ田代分岐 | |
三条の滝からうさぎ田代まで20分位急登を登りきり田代のはずれにある分岐から、今度は下り一時間で渋沢温泉小屋す。緩やかなブナの原生林を進む道は落ち葉で覆われ、踏み跡の薄い道です。木道しか知らない人はちょっとまごつくかもしれません。ジグザグの急な下りを終えるとふと「澁澤温泉小屋」の標識があらわれ木々の向うに小屋が見えました。 |
5.27 渋沢温泉小屋4:55−5:05渋沢大滝分岐5:10−6:30天神田代6:50−8:00御池 |
シラビソの樹林帯 | |
小屋の裏手からシボッ沢を渡り燧裏林道を目指します。渋沢大滝の分岐をわけ30分も急登を行くと、道はしだいに緩やかになります。あたりは明るいブナの原生林です。紅葉の頃にはさぞ見頃でしょう。天神田代が近づくと薄暗いシラビソの樹林帯が現れ、登山道は残雪で覆われます。しかし立ち木に赤ペンキが打たれていますので不安はまったくありません。 |
天神田代道標 | |
天神田代の道標は半分雪に埋もれていました。誰もいないベンチで朝食代わりに用意してもらったのオニギリタイムです。静けさの中、時折「パシッ」と雪の弾ける音がします。雪に埋まった木々が雪解けとともに雪を飛ばして頭をもたげる音ですが、ひとりで歩いていると熊かと思ってビックリしてしまいます。 |
上田代 | 上田代から平が岳 | |
ここから御池までは雪道の樹林帯と小さな田代が交互に続きます。ノメリ田代、横田代、上田代、御池田代.....。上田代からは雪を頂いた平ヶ岳をはじめ、越後の山々が美しい山並みを見せます。 |
御池田代 | |
これらの田代群に咲く花は、標高が高いだけあって小ぶりですが、被写体としてみると水芭蕉もショウジョウバカマも尾瀬ヶ原より美人さんが多いようです。 |
御池 | |
御池8:35発のバスに乗り込みました。御池から乗車したのは私一人。運転手さんの話によると尾瀬の人出は土日に集中し、平日はこんなものだそうです。バスは一路会津高原駅へ。 |