那須山麓 温泉紀行



噴煙を上げる那須茶臼岳周辺には温泉がたくさんあります。
今回は駆け足で4つの温泉を回りました。
なかでも高雄温泉は数少ない365日24時間無料の温泉です。
いつまでも維持されるますように。


三斗小屋温泉/煙草屋
2001.11.3


三斗小屋温泉は最短コースでも徒歩2時間掛かる山中の秘湯です。大黒屋、煙草屋という2軒の温泉宿(山小屋?)がありますが、日帰り入浴が出来るのは煙草屋だけです。ここの売り物は展望露天風呂です。入浴受入時間ははっきりしませんが、私が訪れた11時頃は小柄なおばあちゃんがにこやかに迎えてくれました。通常は混浴ですが張り紙によると15時〜17時が女性タイムだそうです。先客のご夫婦連れは、せっかくここまで来たんだからのおばあちゃんの言葉に後押しされて混浴されたようでした。
露天風呂は母屋を抜けた高台にあります。眼前には流石山や大倉山等の会津の山々が雄大な景色をつくります。夕暮れ時にはさぞ美しい夕日が楽しめるでしょう。湯船は大小2つに仕切られて小さな方にはパイプから「ゴボゴボ」っと熱湯が注いでいます。
右が大黒屋、左が煙草屋 煙草屋露天風呂 大黒屋向うに会津の山々



高雄温泉/無名の湯
2001.11.3〜4
(テント泊)

高雄温泉跡は火災で焼けた温泉旅館の跡地です。オーナーの好意で浴槽の残骸が露天風呂として、敷地は駐車場として一般に開放されており、清掃や備品補充は地元常連さんのボランティアで行われています。昨今、モラル低下から入浴規制される風潮のあるなか、まだ残る数少ない365日24時間無料の露天風呂です。
牛ヶ首から行人道をトコトコ下ること2時間弱。最初に横切る車道を右に50mほど進むと湯本から登ってくる林道に合流します。ここを更に200mほど進むと突然広場に出ます。この広場がかつての高雄温泉旅館跡地で、大きな駐車場になっています。この奥にも空き地が点在しており、そこを利用してオートキャンプを楽しむグループもありました。
この夜は低気圧が通過し、雨交じりの木枯らしが吹きすさぶ一夜でした。なにせ一人用の小さなテントですから私自身が重石にならないとテントが風で飛んでしまいます。こんな嵐の夜でも深夜24時頃まで車の登ってくる音が聞こえました。駐車場の隣がすぐ露天風呂ですから、車内で着替えて雨の中を飛び出して行くのでしょう。ようやく風がおさまった3時ころテントを抜け出しました。さすがに誰もいません。もともと温めのお湯ですがこの雨で更に温くなっていました。普段は烏の行水の私ですが、たっぷり一時間ほど長湯を楽しみました。

<参考DATA>
17時 男15人+女5人/20時男10人+女2人/深夜3時 男1人(私の貸切)/早朝7時 男8人+女3人
常連のオバサン達が湯着(タオル、水着、下着)で入っていますので女性も入りやすいでしょう。
林道奥が駐車場 旅館跡地が駐車場 無名の湯(3つの湯船)



那須湯本/鹿の湯
2001.11.4

高雄温泉を後に30分程下ると殺生石に出ます。鹿の湯はここから道路の反対側、湯川沿いにあります。昔ながらの湯治場そのもので、売店や食堂なんてありません。早朝にもかからわず男湯だけで50人位はいたでしょうか、脱衣籠は満杯でした。ここでユニークなのは温度毎に仕切られた6つの湯船です。手前にある温めの湯船から徐々にランクを上げて奥に行くのが正解です。空いていると思って勝手も知らずに入ると、文字通り火傷をします。最高46℃の浴槽は「がまんくらべ」、皆さん茹ダコ状態です。ちなみに私は42℃でリタイアしました。
殺生石 鹿の湯 温泉神社



大丸温泉/川の湯
2001.11.4

湯本からバスに乗込み大丸温泉へ向かいました。大丸温泉は終点ロープウェイ山麓駅の一つ手前で、お土産屋が並ぶバス停広場から徒歩数分のところにあります。「日本秘湯を守る会」の堤燈に迎えられますが、なかなか近代的な建物でした。入浴料はタオル付き¥1,000(インターネット割引で¥900)と少々高めです。
脱衣所の様子から先客は10人くらいかなと思い浴室に入ったら、あれ〜誰もいない。そのはずで外のドアを開け直ぐにある露天風呂に皆さん入ってました。男(混浴)3つ、女専用2つの合計5つの露天風呂があるそうです。もちろん男(混浴)3つ+内湯を制覇しました。近代的な秘湯?として人気があるのか、おじさん数名の他に、外人さん男1名、若いカップル3組と客層もマチマチでした。写真を撮らせてくれと言える雰囲気ではなかったので露天風呂の写真はありません。代わりに大丸温泉の「招き猫」を掲載します。玄関ロビーでひなたぼっこをしていたグウタラ猫です。
大丸温泉、向うは朝日岳 大丸温泉は秘湯の会 招き猫




那須 Top><山行記録