京都・奈良
2007.3.29-4.1




今年も桜を観に3泊4日京都・奈良の旅に出かけました。早まると思われた桜の開花に合わせ、昨年より一週間早めに予約しましたが、直前になってぐずついた天気が続き、結局これが裏目になってしまいました。

2007.03.29
京都駅−弓師柴田勘十郎−今宮神社−サントリー山崎蒸留所−京都駅−新・都ホテル
03.30
新・都ホテル−当麻寺−中将堂本舗−葛城古道−かもきみの湯−新・都ホテル
03.31
新・都ホテル−下加茂神社−哲学の道−平安神宮−松富や壽いちえ−京都大骨董祭−新・都ホテル
04.01
新・都ホテル−東寺裏弘法−渉成園(枳殻邸)−弓師柴田勘十郎−京都駅

昨年の京都 2006.04.06-09








2007.03.29
京都駅−弓師柴田勘十郎−今宮神社−サントリー山崎蒸留所−山崎八幡−京都駅−新・都ホテル

3月29日、月末且つ期末と言うのに皆の迷惑顧みず、年休を取って今年も京都にやって来た。満開の桜を観ようと意気込んできたのに、3分咲きといったところか?少々当てが外れた。早朝に品川を発ちホテルに荷を預け、診断してもらうため持ってきたカミサンの弓を弓師に預けて10時には身軽になった。


阿保賢(あほけん)さん あぶり餅

今宮神社
京都には無数の神社仏閣があるが、その中で真っ先に向かったのは今宮神社だ。お目当てはあほけんさんとあぶり餅。社殿の脇の祠に漬物石大の石が小さな座布団に座っている。能書きを読むと、「最初に三回これを叩いて持ち上げる。次に願い事を唱え撫でながら持ち上げる。後のほうが軽く感じられたら願いが適う。」とある。.....くそ〜やっぱり重い。
参道に出ると同じような店構えの「あぶり餅」店が2軒向かい合っている。どちらに入るか?緊張の一瞬だが、この時期は日当たりの良いほうに足が向かってしまう。バイトの姉ちゃんが竹串にさした餅を炙って只今生産中。25本+お茶で¥500とまずまずリーズナブル。

サントリー創業者像
ントリー山崎蒸溜所
毎時開催される見学試飲ツアーに参加した。昨年秋に訪問した同社白州工場と異なり、ウェスキーだけの工場なので小ぶりだが、充実したコース案内だった。特にひんやりとした貯蔵庫の中にずらり樽が並んでいる様は圧巻だった。試飲を終え夫婦揃って赤い顔をしながら、ファクトリーショップでお土産を物色した。蒸溜所限定販売のシングルモルトウェスキー\1,050がお勧め。それにしてもまだ初日と言うのに5本も買って誰が持つんだ〜。

山崎八幡
山崎八幡
山崎駅の脇に「離宮八幡宮」なる社がありふらりと立ち寄った。最初はピンと来なかったが、歴史の中に度々登場する山崎八幡として有名な神社だ。足利時代になると荏胡麻油が大量生産されるようになり、燈油として庶民に普及し生活は一変した。この荏胡麻油の専売権を持っていた「油座」の拠点として大いに栄えた。松浪庄九郎、後の斉藤道三もここの免許を持って美濃まで油を売っていたのだろう。






03.30
新・都ホテル−当麻寺−中将堂本舗−葛城古道−かもきみの湯−新・都ホテル


天気予報によると残り3日間の休暇の中で今日が一番良い天気のはずだったが、明け方近くまで雷雨の荒れ模様だった。雨はなんとか上がったが、どんよりした空模様に気乗りしないまま奈良葛城古道を目指した。

二上山 当麻寺

京都から近鉄を乗り継ぎ、まずは当麻寺に立ち寄ることにした。乗り継ぎ時間を計るとここから歩いても似たようなものと尺土駅から二上山を目指して歩き出した。二上山は双耳峰と言うには大げさだが二つのピークが仲良く並んでおり遠目からでも直ぐに判る。田舎くさく言うと夫婦山とでも言うのだろうが、案内には「大和の国の西に位置し、夕陽が2つの峰の中間に沈むことから、西方極楽浄土の入口、死者の魂がおもむく先であると考えられた特別な山であった。」となにやらおどろおどろしいイメージが付きまとう。山頂には悲劇の皇子として知られる天武天皇皇子、大津皇子の墓がある。
当麻寺はこの二上山の山麓にある。時の政権から程良く距離を保っていたと見えて、創建当時の建物が戦火を見ないまま残っており、どこを見ても国宝や重文がゴロゴロしている。もっとも庶民派の我々夫婦には、境内で日向ぼっこしていた3匹の猫と当麻駅前の中将堂本舗の「よもぎ餅2ヶ+お茶」=\300の方が記憶に残っている。

葛城古道
葛城川
青空には程遠いが、雨の心配は無さそうだ。予定通り葛城古道を歩いてみよう。
近鉄御所駅を降り、まず改札脇のマップを確保した。客待顔のタクシーの熱い視線を感じながら、五条方面に国道を少し進むと小さな川に橋が架かっている。葛城川と柳田橋だ。ここからコースが始まる。
両岸の桜並木には既に花見のボンボリが下がっていたが、一分咲きといったところか、やはり一週間ほど早いようだ。今日は平日と合って誰もいない。

鴨山口神社
元々は畦道だったのだろうか、曲がりくねった舗装道を緩やかに登って行く。振り返ると眼下に大和盆地が広がり、結構登ってきたことが判る。右手にちょっとした林が見えてきたと思ったら、鴨山口神社だった。がらんとした境内の隅に小綺麗なトイレがある。

六地蔵
鴨山口神社から更に上の集落を目指し登ってゆくと直ぐに通称「山麓道」と言うバイパス道路を横切る。この道路は結構交通量が多くなかなか渡れなかった。次のポイントは六地蔵とある。6体のお地蔵さんを思い描いていたが、道を塞ぐようにある大石の裏側に彫り込んであるものだった。

九品寺

桜の名所

小さな本堂への石段脇には清冽な水が流れ清々しい。境内に十徳園と呼ばれる見事な庭園がある。桜をはじめ四季の花々が楽しめる。その割には拝観料も無い良心的なお寺さんだった。


楢原休憩所
ベンチと椅子があるだけの東屋がポツンと建っていた。このあたりから見る大和三山が良いとあるが、どれがそうなのかさっぱり判らなかった。後で調べて見たら、畝傍山、耳成山、香久山からなり、一番高い畝傍山でさえ200弱、麓からの標高差70m程というと大和盆地に漂う丘のようなものだ。高きが故に尊からずか....。

葛城一言主神社 土蜘蛛塚(クリック説明文
願い事は一言だけ聞いてあげるという、全国にある一言主神社の総本社だそうだ。
おや?と思ったのは土蜘蛛塚。源頼光を襲った土蜘蛛を退治した四天王....このあたりはチンプンカンプンだが、「能」にぱっと蜘蛛の糸のように紙テープを撒き散らす舞台演出がある。あれが土蜘蛛だ。

葛城酒造
一言主神社の参道を一の鳥居まで下り、南進すると古い宿場町のレトロな家並みが現れる。片上醸造、中村邸、葛城酒造...写真は葛城酒造。新酒が出来た時、ぶら下げる杉玉が良い味出している。

極楽寺までは急な坂が続く

極楽寺

中学校を過ぎると、再び登り坂になる。集落を抜け、果樹園を抜け、だらだらした長い登り坂だ。こんな時に限って青空が広がってくる。暑がりのカミサンが脱ぎ捨てた衣類でザックはパンパンに膨らんでしまった。
再び「山麓道」を横切り、極楽寺に到着した。ここも庭が綺麗に手入れされている。今日は何かの法要があるらしく本堂からお経が聞こえていた。
さて、この先もルートは高天原へ続いているが、高天原と言うだけあってますます登り坂になるのは見えている。カミサンに御伺いを立てると、珍しく歩くのは嫌だとおっしゃる。これ幸いと船路へ下るルートに針路を変えた。船路にはバス停ときみかもの湯がある。

かもきみの湯
嫌われ者の「し尿処理施設」に併設して作られた日帰り温泉施設。広々とした公園の中にある。
新しく種類も豊富、しかも¥500/人とリーズナブル。食事処も充実していたし、平日とあって休憩所も空いていたし言うことなし。もちろんカミサンも大満足。







03.31
新・都ホテル−下加茂神社−哲学の道−平安神宮−松富や壽いちえ−京都大骨董祭−新・都ホテル

雨の天気予報に惑わされて、京都市内の観光でした。
下加茂神社
昼なお暗い「糺の森」の一番奥に社殿が立ち並ぶ。定かではないが、昨日訪れた大和鴨(加茂)一族に謂れがあるのだろう。池にはやっぱり鴨が泳いでいた。
哲学の路
京都の桜はやっぱりここでしょう。桜の開花も人出もまだまだ3分と言ったところ。
松富や壽いちえ
「おばんざい」は定番の「松富や壽いちえ」。今日は土曜日とあって普段よりちょっと高いランチタイム¥1,300の。帰りがけに「長谷川」を覗いたら改装中だった。これまでと違って奥行きのある造り。次回利用してみよう。








04.01
新・都ホテル−東寺裏弘法−渉成園(枳殻邸)−弓師柴田勘十郎−京都駅

今日は最終日だ。こんな時駅近くのホテルは都合が良い。フロントに荷物を預けてギリギリまで街を歩き回ることが出来る。もっとも日曜日とあって駅前のバス停は長蛇の列。途中乗ったバスも渋滞で身動きが取れず一日乗車券は無駄になってしまった。昨年も同じ経験をしたのに学習効果が無い。

東寺裏弘法
東寺裏弘法
昨日はカミサンの希望で骨董市に出掛けたが、全国から京都に業者が集まってきただけで、あまり面白いものは無かったようだ。それならばと、懲りもせず、東寺で開催されるガラクタ市に出掛けた。毎月第一日曜日に開催されまさに今日である。これは毎月21日に行われる縁日に張り合って「裏弘法」と呼ばれている。新・都ホテルから歩いて直ぐなので8時一番乗りと思ったら、既に買い物袋をぶら下げて帰ってくる人もいた。結局買ったのは白花ショウジョウバカマ一株だったが、カミサンはウィンドショップに満足した様子。


渉成園(枳殻邸)

渉成園は東本願寺から東に歩いて5分くらいのところにある同寺の別邸である。入園料は寸志\500だが、それだけにゆっくり出来る穴場的存在だ。
ここから更に円山公園を狙ったが、バスは渋滞で身動きがとれず、鴨川沿いの喫茶店で昼食がてら時間待ちし、弓師柴田勘十郎に立ち寄って弓を受け取り今回の京都旅行を締めくくった。









新・都ホテル
サントリー山崎蒸溜所
中将堂本舗
葛城古道茶屋むすひ
かもきみの湯