夕張岳
2008.6.26

山頂から今来た道を振り返る

2008.06.26
夕張岳登山口駐車場5:05−5:20馬の背分岐−6:10冷水ノ沢6:15−6:30馬の背分岐−7:05望岳台7:10−7:30憩沢7:35−7:40男岩−7:55ガマ岩−8:20お花畑8:25−8:45吹き通し8:50−9:10夕張岳9:20−10:50馬の背分岐−11:40駐車場





旭川で旭山動物園を見物した後、夕張岳に移動した。途中で車中泊出来そうな場所を探しているうちにシュウパロ湖まで来てしまった。夕張岳の道標を見つけ、白金橋を向こう岸に渡る。錆付いた一車線の橋だ。地図を頼りにペンケモユーパロ川沿いの林道へ入る。始めは簡易舗装だったが、いつしか深く抉られたダートになった。レンタカーの腹がをこすらない様に時速20kmでおっかなびっくり進む。が、脱輪!!。やっちまった。携帯は圏外だし、途方にくれていたところ下山してきた札幌のパーティに札幌からに引き上げて頂いた。ただただ感謝。

駐車場にテントを張る

気を取り直して先を進むと、道の向こうに簡易トイレが見える。そろそろ終点だろう。小橋を渡ると200mほど先に閉じられたゲートがある。ここが林道のどん詰まり、登山口だ。駐車場と呼ぶにはお粗末だが、5〜6台ずつ停められそうな空き地が4箇所ほどある。一角にテントを張っている熟年夫婦の先客が居る。挨拶して隣に車を停め同じようにテントを張った。ここまで頑張ったレンタカーは土埃でまっしろだった。
下の分岐 ここから登山道

5:05にゲートを出発した。登山届けを見ると10分前に先行者が入っていた。今朝は2番手だ。林道をしばらく進むと冷や水コースと尾根コースの分岐がある。地図を見ると馬の背コースは少々アップダウンがあるようだ。迷わず右の冷や水コースを進む。原生林の中を知らず知らずのうちに高度を上げてゆく。

冷水の沢

上の分岐

一汗書いたころ冷水の沢と表示のある湧き水で一服した。早朝の原生林の薄暗い中で一人っきりで休んでいると熊が怖い。鈴を手に持ってじゃらじゃら鳴らしながらの休憩はちょっと格好悪い。
林道と駐車場はいただけないが、ここの登山道は歩き易い。ポイントには地名表示があるし、踏み荒らしを防ぐロープや木道が適度に整備されている。

石原平

望岳台から芦別岳

岳沢の水場を通過し馬の背コースと合流すると、シラネアオイが姿を現した。石原平と呼ばれる一帯は一面シラネアオイが咲いていた。盛りを過ぎ、少々くたびれていたが見事なものだ。
木々の合間からピークが迫ってくる。これが前岳だろう。まさかこれを登るのか?と不安になるが、地図を見るとその肩を巻いているようだ。その肩に当たる場所が望岳台だ。望岳台に着くと芦別岳、その奥には昨日登った富良野岳はじめ十勝山系がうっすらと見える。
ここは段々畑を歩くように急登と平坦地が交互に現れる。登りひとつこなすたびに次の展望が広がる。その代わり山頂にたどり着くまで、どれがそうか良く判らない。平坦地には沢が流れ、水場には困らない。岩場の植物があったかと思うと、次の水場ではミズバショウが姿を見せる。予想外の組み合わせだ。
男岩 ガマ岩
ひょうたん池 崩壊地から夕張岳

望岳台から少し下ると憩沢の水場だ。このあたりから高山植物も増えてきたし、この先たいした登りは無さそうだ。カメラを手に持ちのんびり進むことにしよう。男岩が近づく。相撲の力士が立会いで構えている様だ。更にガマ岩。近くにはリュウキンカの咲くひょうたん池がある。
さらに進むと広々とした湿原が現れる。水場で顔を洗っているとなにやら視線を感じた。顔を上げると、20mほどの距離で若いエゾジカがこちらを見つめている。人馴れしていない様でカメラを向けると茂みに姿を消したが、ひときわ大きく一瞬馬かと思った。
ピーク手前にガレ場がある ここが「吹き通し」と呼ばれ蛇紋岩の露地らしく、ユウパリソウが咲いていた。見栄えのよい株を探したが、残念ながら皆盛りを過ぎて茶色に変色している。夕張市役所に確認したところ今年は6/23にゲートを開けたそうだが、その前に訪れるには往復2-3時間の林道歩きを覚悟しなければならない。

お花畑 手前ピークの祠

夕張岳山頂
誰も居ない山頂に立った。グルリ360度の展望が楽しめるが雲が上がって遠望が利かない。
後ろを振り返ると続々と後続の登山者が向かってくる。あと30分もすれば騒がしくなるだろう。山頂を後に一気に下山した。

山頂手前で先行者とすれ違った。私はそこそこ健脚を自負しているが出だしの10分差を最後のゲートまで抜けなかった。老人というには失礼だが70近い白髭の主だ。キャンピングカーで1ヶ月ほど滞在して気ままに登山三昧を楽しんでおられ、明日は芦別岳に向かうとおっしゃる。元気なことだ。さて、こちらは一旦札幌に出て久しぶりに都会の空気を吸うことにしよう。



高山植物
シラネアオイ サンカヨウ
ノウゴウイチゴ オオバミズホウズキ
ケエゾキスミレ エゾノリュキンカ
ツバメオモト ミヤマキンポウゲ
シナノキンバイ ハクサンチドリ
ミツバオウレン イワイチョウ
チシマフウロ アズマギク
ユウバリタンポポ チングルマ
ハクサンイチゲ シロウマアサツキ
ムシトリスミレ エゾイヌナズナ
ミヤマオダマキ ゴゼンタチバナ
ユウバリソウ ユウバリソウ
ナンブイヌナズナ エゾタカネツメクサ
エゾミヤマクワガタ ミヤマクワガタソウ
イワベンケイ イワウメ
ミヤマダイコンソウ ツマトリソウ
ミズバショウ ミヤマカラマツソウ
ヒメイチゲ マイヅルソウ




夕張市 公式ホームページ

登山口にあったMap