2005.12.10
静岡6:37++8:20新田8:25-8:55山伏・大谷崩分岐-9:15山伏登山口9:20-10:00大岩-10:45蓬峠10:55-12:20山伏-12:55ロープ-13:40新窪乗越13:50-14:40扇の要-15:15山伏・大崩分岐-15:35新田1537++17:30静岡
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金曜日に珍しく静岡出張が入った。これを逃す手は無いと地図を広げてどこに行こうか?思案した。東海道線と言えば箱根や伊豆の山だが、自宅から日帰り圏ではつまらない。普段行けない山を目指そうと選んだのは山伏。山伏と書いて「やんぶし」と読む。この界隈では人気の展望の山だ。偶然にも出張に同行したヤマケンさんはこちらの出身で、学生時代に父上様と山伏市営小屋に泊まったことがあるというが、なにぶん大昔のことでコースのことは覚えていない。彼の「楽勝。楽勝。」という言葉に騙された。
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静岡駅 |
新田集落 |
大谷崩・山伏分岐 |
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ビジネスホテルに前泊して、静岡駅から梅ヶ島行始発バスに乗り込んだ。バスは安倍川沿いの山道をくねくねと分け入ってゆく。温暖な静岡の山だと思って油断していたが、六郎木を過ぎると山肌に白い雪が付いているのが見える。
新田でバスを降りると、身を切るような突風に迎えられた。飛び込んだ待合室でフリースを着込んだ。そっけないもので「山伏」を示す標識の類は見当たらない。地図を頼りに、バス通りから西進する農道をテクテク歩き始めた。お茶畑の中に家々が点在している新田集落を抜け、大島沢沿いに延びる林道を進む。大谷川の橋を渡り、坂を登ると分岐が現れた。あたりは別荘の分譲地になっており、この時期はひっそりと静まり返っている。ここで登山者カードに記入して、左に大島沢沿いの林道を進む。
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大島沢 |
山伏登山口 |
西日陰沢 |
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広い大島沢の河原に出た。この一帯は日陰になるのだろう。昨日降ったと思われる雪が一面の雪化粧。小さな登山者用駐車場は満車になっていた。この天気に誘われて既にたくさんの先行者がいると思うと気がはやるが、直ぐ先にある登山口は日当たりの良い絶好の休憩ポイントだ。ここから林道を離れ山道に入る。
山道はその名の通り薄暗い、西日影沢を登ってゆく。雪がべったりついている桟橋をおっかなびっくり渡る。山葵畑を過ぎると、ぬうっと大岩が現れた。ここから左の小沢に沿って登ってゆく。
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大岩 |
蓬峠 |
富士山が見えてきた。稜線に近づいて来たのが判るが、シャリバテでピッチが上がらない。やっと飛び出した広場が蓬峠である。今まで見えなかった山伏から新窪乗越への稜線が姿を現した。ベンチは雪で覆われている。それにしても風が強い。岩陰に身を隠していなり寿司を食べた。
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峠からは稜線に沿って、ブナ林の急斜面をジグザグに高度を上げてゆく。今日は良い天気だ。日当たりの良い南斜面はまさに小春日和。丹沢のように人が多い山だったら踏み固められ、滑りやすくなった雪道に難渋するところだが、適度に締まって歩きやすい。緩やかな山頂の一角に登り付き、しばらく行くと山小屋への分岐が現れた。次回に備え小屋の様子を確認したかったが、それよりも早く山頂の大展望を楽しみたかった。笹原の中を5分ほど進み、一段高い広場が山伏山頂だった。なるほど噂には聞いていたが遮る物のない富士山が見事だ。対照的に南アルプス方面は分厚い雪雲に覆われて、何も見えなかった。既にお昼を過ぎ賑わいのピーはが過ぎたと見えて、2~3人が休んでいただけだった。
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山小屋分岐 |
山伏から富士山 |
山伏山頂 |
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ワイヤーを横切る |
登山口からピストン組が多いと見えて、山伏から新窪乗越先に進む人は、その雪道の踏み具合から、少人数であることがうかがえる。途中、すれ違った夫婦連れに尋ねると、先を歩いているのは僅か3人だそうだ。少々心細くなる。行く手に青空が広がっているのが救いだ。
稜線を渡る風は強いが、足元のふかふか雪に気を良くし、雪を蹴散らしながら快調に飛ばした。
何かの施設の残骸か?登山道を塞ぐように2本のワイヤーが張ってあった。このあたりが乗越までの中間地点である。
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この次が乗越かと小ピークをいくつか越す度に、期待と落胆を繰り返しようやく新窪乗越に着いた。ここにも休んでくださいとベンチが置いてあり、ありがたく大休止、干しイモを食べる。バスの時刻が気になるのでコーヒーはお預けだ。
樹林帯を抜け、ケルンや赤テープを拾いながら広いガレ場を横断した。その名の通り、扇状地の真ん中が扇の要だ。振り返ると大谷崩が迫力満点。すぐ先から林道が始まる。バス時刻まで約一時間。これを逃すと次は2時間半後の最終バスになってしまう。飛ばすぞ!!
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新窪乗越 |
下り始め |
扇の要 |
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途中でヒッチハイクを期待したが、こう言うときに限って一台の車も走ってこない。半ば走りながら、バス時刻の5分前に新田にたどり着いた。頭のてっぺんまで汗だくだ。山に向かうときにはノンビリやろうと思って出かけるのだが、途中からバス時刻にあわせダッシュしてしまう。この性格は直りそうもない。 |
新田 |
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