大雪渓から白馬岳
2020.8.6


誰もいない大雪渓


このところ、いつものメンバーで山行を楽しんでいましたが、この夏は自主山行ということで、久しぶりに単独山行に出掛けました。テント泊で北アルプス縦走を命題に選んだのは白馬岳です。大雪渓を登り、白馬大池経由で栂池に下る、数々の高山植物に彩られる盛夏の白馬岳を楽しむ計画です。初日は雲一つない快晴の山行でしたが、夜半から急変し、テントが強風に煽られ殆ど寝られないまま朝を迎えました。強風は収まらず、雨も降りだしたことから縦走をあきらめそのまま大雪渓を下りました。沢山の花の写真が撮れたので良しとしましょう。
コロナ禍の北アルプス登山は大きく様変わりしていました。鑓温泉・白馬尻の小屋は営業中止、建物すら建てられていません。営業小屋やテント場も100%予約制で収容人員は定員の半分以下に抑えられていました。テント派の私にとって困ったのはテント場の確保です。当初狙った五竜・唐松のテント場は既に予約満杯で、確保できたのは村営山頂小屋のテント場だけで、このコースにせざるを得なかったが実情です。もっとも登山者そのものが極端に少なかったです。盛夏の大雪渓といえば蟻の行列ができるほど人気のコースですが今年は上の写真のように誰もいません。復路の登山バスの乗客は4人だけでした。他人事ながら採算が合わないのはあきらかです。山は逃げませんが、登山者を支える山小屋や移動手段等のインフラは採算が合わないと廃れてしまいます。一日でも早く日常が戻ってきますように。


2020.08.06
猿倉5:52−6:48白馬尻6:54−7:25雪渓末端−8:38雪渓上端8:48−11:05避難小屋11:15−12:39村営山小屋
2020.08.07
村営山小屋5:13−5:50避難小屋5:55−8:03白馬尻−8:45猿倉

map route gps




猿倉荘
竹橋発の毎日あるぺん号を八方でマイクロバスに乗り換え猿倉に到着

今年は鑓温泉ルートは閉鎖
鑓温泉のテント場でのんびりするのも良いかなあと思っていましたが
今年は小屋の営業中止、もちろんテン場も閉鎖です。

白馬尻
「おつかれさん」のペンキは例年通りですが
白馬尻の小屋も今年は営業中止、建物もありません。

これ以上無い青空の大雪渓を歩く
人出が少ないことは予想していたが誰もいない雪原を行く

雪渓を這い上がるとお花畑
黄色い花はタンポポとキンポウゲ
雪渓で頑張り過ぎて足が前に進まない、10分歩いては5分休む


オタカラコウ オオレイジンソウ キヌガサソウ
ウルップソウ シロウマタンポポ テガタチドリ
ミヤマキンポウゲ クルマユリ イワオウギ
ミヤマクワガタ シロウマアカバナ ミヤマアケボノソウ
ミヤマキンバイ ハクサンイチゲ タカネツメクサ



避難小屋
炎天下の登りが続きます
避難小屋内でクールダウン

杓子をバックにお花畑

村営小屋直下もお花畑が続きます
それにしても暑い暑い
小屋に着いたら、まずビールと念じてラスト20分


ゴゼンタチバナ イブキトラノオ タカネシオガマ
ミヤマダイコンソウ チシマギキョウ イワツメクサ
エゾシオガマ タカネヤハズハハコ ハクサンフウロ
クロユリ アオノツガザクラ ミヤマオガマキ
ヨツバシオガマ チングルマ コイワカガミ


丸山から白馬岳
お昼過ぎにはテン場に到着し早々に設営し丸山までお散歩しました



二日目、猿倉に下山
快適なテント泊のはずが、夜半から経験したことのない強風に襲われました。
テントが嵐の海に浮かぶ小舟のように揺さぶられ、ついに180度一回転。
こりゃあたまらんと、夜明け前に撤収し小屋の陰に避難しました。
予定のコースは白馬大池を経て栂池に下山でしたが、このまま猿倉に下りました
ここまで来て、白馬山頂を踏んでいませんが、まあこんな時もあるさ。


雨具を着込んでとっとこ大雪渓を下り、猿倉8:55の路線バスに乗り込みました。
予約した復路バス乗車場所を栂池から八方に変更しましたが、
八方発は15:00と6時間もあり、「八方の湯」にお世話になりました。
ちなみに毎日あるぺん号の集合場所「白馬八方」はこの「八方の湯」駐車場です。
隣接する八方バスターミナルではありません。