御坂黒岳、釈迦ヶ岳
2005.3.20

黒岳下りから見た北アルプス
よく見ると穂高、槍、常念と連なっているのが判る



御坂峠から黒岳に向かう途中、冬枯れの木々の合間から、真っ白な山並みが見えた。甲斐駒と八ヶ岳の合間とすれば北アルプスしかない。展望の良い場所を求めて先を急ぐが、黒岳周辺では木々にじゃまされてはっきりしない。360度大展望の釈迦ヶ岳でようやく穂高から槍の連なりを確認したが、既に昼過ぎとあって撮った写真は薄ぼんやりとしたものだった。こうなったら冬晴れの日を狙って再度チャレンジするしかない。
山行記録
2005.03.20
三つ峠入口バス停6:55−8:45御坂峠9:00−9:55黒岳10:00−10:50日向坂峠11:00−府駒山11:30−12:10釈迦ヶ岳12:35−分岐12:55−13:25檜峯神社13:30−14:15檜峯神社前バス停
三つ峠入口
昨晩は麓の安宿に泊まり、甲府行きのバスを三つ峠口で降りた。まだ七時前だ。展望を期待して立てた計画だが、朝からどんよりとした天候に気が乗らない。トンネル脇の林道から御坂峠を目指す。
鎌倉往還
歩き始めは堰堤建設の林道が交差しており判りづらいが、標高を上げるにつれ、鎌倉往還と呼ばれる歩き易い峠道になる。ミズナラの合間から富士山が姿を見せる。
御坂峠
辿り着いた峠には雪がべったり残っていたが、日当たりの良い高台の一角には草地が現れていた。天候はいまいちだが、峠の向こうには甲斐駒はじめ南アルプスも見える。
黒岳への道
御坂峠から黒岳、更に日向坂峠までのコースはずっと雪道だった。途中の痩せ尾根では凍結箇所もあり、昨日慌てて飛び出し軽アイゼンを忘れてしまったのが恨めしい。甲斐駒と八ヶ岳の窓から真っ白な山塊が見える。木々に邪魔され峰の形がはっきりしないが、北アルプスのようだ。
黒岳山頂
黒岳山頂はぐるり木々に遮られ展望は全く無い。早々に2〜3分先の展望台に向かった。
展望台から
富士山 節刀ヶ岳や十二ヶ岳 南アルプス

釈迦ヶ岳分岐
展望台に居合わせたパーティは大石峠に向かうらしい。釈迦ヶ岳に向かうのは私一人だ。山頂から僅かに御坂峠方面に戻った分岐からコースが始まるが、それまでの踏み固められた雪道に比べ、か細い頼りない道だ。最近誰も歩いていないのだろう。忠実に踏跡を辿っても膝までズボッと潜ってしまう。
日向坂峠
途中日向坂峠で舗装された林道を横切る。ゲート前には車が数台駐車していた。いつもなら自然破壊と悪態をつくとこだが、か細い雪道を辿ってきた身にはホッとする光景だ。
黒岳を振り返る
峠から府駒山を経て山頂に至る尾根道は潅木の中を行く好ましい道だ。日当たりが良いのだろう。雪も落ち葉の上に僅かに残っているだけだ。黒岳を振り返る。御坂山塊の最高峰だけあって堂々とした山容だ。
太いロープ
ルンルン気分でなだらかな尾根道を辿ってきたが、釈迦ヶ岳直下の登りは、ピラミダルな山容にふさわしく急登を強いられる。岩場の登りには、運動会の綱引きを思わせる太いロープが張ったあった。もっとも手掛かり足掛かりはしっかりしており使わなくとも大丈夫だったが。
釈迦ヶ岳山頂から
山頂からは360度の展望が楽しめたが、既に12時を廻り、撮った写真を見るとどれも心霊写真のように薄ぼんやりとしか見えない。代表として、富士をバックに夫婦地蔵を載せた。冬晴れの日に再訪したいものだ。
下り一本道
釈迦ヶ岳を下りきった最初のコルから、檜峯神社方面に一気に下る道を選んだ。ここも固まっていなくズボズボ潜る。踏み跡の方向を見定めて、固雪の斜面を童心に帰って犬コロのように駆け下った。会津の雪国育ちだもの。
檜峯神社分岐
写真右から下ってきた。左に延びる林道はこの先の檜峯神社まで延びている。分岐には広い駐車場がある。
釈迦ヶ岳を振り返る
分岐から最寄バス停まで約4Kmの林道歩きだ。早足でバス時刻にギリギリ間に合ったが、がんばった甲斐なく、バスは20分遅れで到着した。麓の集落から釈迦ヶ岳を振り返る。手前には桃畑が広がっていた。



富士急行
芦川村 すずらん香る清流の里