羅臼岳
2008.6.23

羅臼岳から硫黄岳、右遠方には国後島
2008.06.23
木下小屋4:50−5:20オホーツク展望台−6:00弥三吉水6:10−6:50銀冷水−7:15大沢入り口−7:45羅臼平7:50−8:10崖ノ水場−8:45羅臼岳9:00−9:40羅臼平−11:50木下小屋




長いもので当社に勤務して30年経った。永年勤続表彰として2週間の長期休暇と旅行券をゲットした。このような時には「ありがとう」を込めて夫婦で海外旅行というのが定番のようだが、うちのカミさんは車に酔うことから飛行機や船はご法度なので、この春2泊3日の京都旅行で勘弁してもらい、残った旅行券を独り占めして気ままな北海道の山旅が実現した。

窓からは大雪山系?

ガスボンベをゲット

羽田を経ったときには小雨が降っていたが、梅雨のない北海道なのか、女満別が近づくと上空には青空が広がっていた。窓から見えるのは大雪山系だろう。
女満別空港は何にもない殺風景な空港だが、レンタカーのカウンターだけは大賑わいだった。このあたりは車以外の交通手段はまことに効率が悪い。個人観光客の半数はレンタカーを利用しているようだ。おかげで手続きに時間が掛かり、あわよくば今日中に斜里岳登山と思っていたが、これは断念せざるを得なかった。

オシンコシンの滝

知床横断道路から羅臼岳

まずは機内持込禁止のガスボンベを確保しなければならない。斜里町郊外のホームセンターを何軒かあたり、「坂本ホーマ」でこれをゲットし一安心。改めてカーナビを岩尾別温泉にセットし今日のねぐらの木下小屋を目指した。途中オシンコシンの滝や知床横断道路を寄り道しながら16時頃到着した。

木下小屋 ヒグマ注意

殆どの同宿者は、遥々やってきた本州からの遠征組とあって気合が入っているとみえて5時前には同宿者の半数以上は羅臼岳を目指して出発している。登山道に入るとすぐにヒグマ注意の看板がある。なんでも登山道上にある蟻の巣を狙ってヒグマは出没するようだ。だからと言って何ができる訳でもないが、皆さん結構工夫されている。ラジオを鳴らすなど可愛いほうだ。空き缶をお尻にガラゴロぶら下げて歩く方もいる。普通ならヒンシュクものだが、ここ知床では大目に見てもらいたい。

大沢雪渓 羅臼平から羅臼岳

出掛けはガスに覆われぱっとしない天気だったが、オホーツク展望台を過ぎたあたりから頭上には青空が広がってきた。ここまでのルートは雲海の下に沈んでいる。ヒグマの心配を除くと、このコースはまことに登り易いものだ。適当な間隔で弥三吉水・銀冷水の水場が現れ、汗ばんできたころに大沢雪渓を辿る。雪渓を詰めお花畑を進むとやがてハイマツに覆われた羅臼平に着く。ここから一時間で羅臼岳山頂だ。

羅臼岳山頂から硫黄岳方面 羅臼岳山頂から斜里岳方面
羅臼岳証拠写真

遥か学生時代に羅臼町から岩尾別に横断したことがあったが、その時にはここ羅臼平に一人テントを張った。当時はいつ熊が出てもおかしくないような霧中の天気だったが今日は雲ひとつない快晴だ。山頂から硫黄岳方面を望むと海の彼方に国後のピークが見える。



岩尾別温泉 露天風呂


30年前も下山後バスを待ちながらこの露天風呂に入った。途中で観光客が見物に来て出るに出られなくなった記憶がある。いくぶん小奇麗になったが駐車場から丸見えのロケーションは昔と一緒。
エゾジカ

熊には会えなかったが、エゾジカは昔より増えているのだろうか。シカの家族がゆうゆうと車道を横切って茂みに消えていった。あまり人を怖がる様子はない。



高山植物
ミツバオウレン エゾイチゲ
エゾコザクラ キバナシャクナゲ
メアカンキンバイ コメバツガザクラ
イワウメ エゾノツガザクラ
ミネズオウ
メアカンフスマ チングルマ
ツマトリソウ ミヤマカタバミ
タチツボスミレ ミヤマハタザオ
マイヅルソウ
ゴゼンタチバナ キクバクワガタ
チシマフウロ タカネバラ
ギョリンソウ




木下小屋