清貧なサラリーマンの山登りに徹し、今回も甲府某社出張に引っ掛けました。目指すは木曾御岳です。清貧に徹するため青春18キップを使い、駅寝の山旅です。50歳近くにもなっても、気分は青春時代(いや金が無いだけかも)。寝苦しい待合室を避け、近くの藤棚下のベンチに寝袋を広げました。台風10号が太平洋側を西進していますが、ぼんやりした月明かりに雨の心配は無さそうです。
夏山シーズン到来にもかかわらず、早朝3:30の始発バスに乗り込んだのは5〜6名でした。昔は幾重にもバスを待つ行列が出来たが、最近ではマイカーやチャーターバスが殆どで路線バスを利用するのはは少数派だそうです。
ここ御岳は山岳信仰の山として知られています。古くからの登山口である大滝口、黒沢口には講が競い合って建立した数え切れない神社が連なっているのが、バスの車窓からでもうかがえます。まだ夜も明けきらぬ5時前に田の原に着きました。一番乗りだろうと思ったら、金剛杖を持った白装束の御岳教信者の大群に出会いびっくり。なかにはご来光を眺めに夜を徹して登るツワモノもいるそうです。
この日は途中2800m位から雲がかかり、山頂付近は強風とガスの中で眺望は全くありませんでした。最高峰の剣が峰は山頂に社や休憩所が立ち並び俗っぽい感じでしたが、そこを外せばお花畑のミニ縦走気分を味わえます。継子岳のコマクサは少々盛りが過ぎていました。途中にある避難小屋にも泊って見たい。今回はパスした中の湯にも入って見たい。再訪時の宿題が増えました。 |
山行記録 |
04.07.31
田の原5:05−5:20礼拝所−5:55金剛童子6:00−6:45一口水6:50−7:20大滝口山頂小屋7:35−8:00剣が峰−8:20二の池−9:00賽の河原避難小屋9:25−9:50伍の池小屋−10:25継子岳−10:55四の池11:05−11:25三の池避難小屋11:30−12:35女人堂12:45−13:10七合目13:15−13:40中の湯 |
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早朝の木曽福島 |
急行ちくま運行日は3:30の田の原行き始発バスが出る。 |
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礼拝所 |
登山口から20分ほどで礼拝所に着く。ここから引き返す信者も居る。 |
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金剛童子 |
森林限界を超え、眺望が広がる。金剛童子の祠で歩き始めて最初の休憩を取る。 |
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八合目避難小屋 |
しっかりしたつくりで10名位は宿泊できる。もっともここまできたら田の原まで下ったほうが良い。一時避難用だろう。 |
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一口水 |
九合目標識のちょっと先にある水場。二本のパイプから水滴が落ちていたが、水場としてはあてに出来ない。 |
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大滝頂上小屋 |
大滝コースの十合目がこの小屋の隣にある社。最高峰剣が峰はまだ先にある。 |
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八丁ダルミ |
宗教的なものだろうがガスの中に不気味なオブジェがぬうっと現れた。周囲は火山ガスの影響か?草木も生えぬ荒涼とした瓦礫が続く。 |
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剣が峰 |
石段を登ると要塞のような社があり、ここが最高峰。御岳教の信者は死後、山に還ると言われる。ここは死者が家族と再会する場なのだろうか? |
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二の池 |
剣が峰を後に荒涼とした道を行くとコバルトブルの二の池が現れる。接する窪地にはまだ雪が残る。 |
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二の池 |
池の辺に建立された石碑。お地蔵さんと馬。どんないわれがあるのだろう? |
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賽の河原の避難小屋 |
周囲のは石像並んでいる。ここに泊まったら、夜隣のトイレに一人では行けない。それはともかく改装されて間もないしっかりした作りで20人は泊まれるだろう。 |
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お花畑を行く |
賽の河原から飛騨山頂へ魔利支天を巻いてゆく。道沿いにはピンクのヨツバシオガマや黄色のオトギリソウが色を添える。 |
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飛騨山頂 |
左下に見える五の池は僅かな水溜りになっていた。 |
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継子岳 |
飛騨山頂から緩やかにハイマツの海を登ってゆくとなだらかな継子岳のなだらかな山頂にたどり着く。 |
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継子小ピークからの下り |
継子岳から小ピークを経由して四の池へ降りる道は点線の道。小ピ-クからどこを下るかが不明瞭だった。私は祠を回り込んだガレ場を下った。後はか細い踏み跡を稜線沿いに辿るだけ。晴れていれば問題ないが、ガレ場で落石の危険あり大人数には不向き。 |
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四の池 |
ガイドブックに別天地とあったが、花は盛りを過ぎ、それほどでもなかった。 |
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三の池避難小屋 |
補修されているものの壁の一部が剥がれていて風雨の時には心もとない。 |
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急な階段 |
三の池から女人堂までトラバスルートを行くが、木の階段で無理やり作った下りがあった。雨の日には要注意。 |
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雪渓 |
一ヶ所雪渓を横切る難所がある。ちょっと怖かったが向かいからボッカのお兄さんがスタスタ渡ってきた。負けてたまるか。通過してしまえばそれほどのことは無い。他では終わったチングルマがここではまだ花を付けていた。 |
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女人堂 |
黒沢ルートと合流地にある。昔は女性は此処までだったのだろうか。小屋の中は講の皆さん昼食時で一杯だった。いくぶん天候が回復したのか、山頂付近が見える。 |
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登山道 |
階段の登山道は嫌いだが、ここのは歩幅が狭く歩きやすい。程よく朽ちて長年歩き込まれている感じがする。午後になって山頂を目指す講の集団にいくつもすれ違った。上の小屋に泊まりご来光を見るのだろう。 |
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中の湯 |
バス停のある駐車場はこの先50m。バスの時刻まで20分。残念ながら入浴は次回へ宿題。 |
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駐車場 |
一角にある売店でお婆ちゃんからご馳走になったお茶と漬物でしばし一服。いやああ下界は暑かった。 |
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