雲取山から石尾根
2001.5.19〜20


2001.5.19
鴨沢9.15−10.15(865m)10:20-10:55水場11:05−11:25堂所−12:30七つ石小屋−12:35水場12:45−13:05七つ石山13:15−14:00奥多摩小屋テン場14:30−15:30雲取山15:40−16:10奥多摩小屋テン場
 

鴨沢
雲取山は標高2017mと東京都で一番高い山です。東京都・埼玉県・山梨県の県境にあたり各方面から登山道が交差しますが、鴨沢コースを登り、石尾根を奥多摩駅まで下るコースです。新緑のまぶしさが心に残る山行でした。
土曜早朝の奥多摩駅前はバスを待つ登山者でごったがえしていました。どうにか8:36発鴨沢西行きバスに乗りこみました。鴨沢のバス停脇の駐車場で身支度を整え、いざ出発。

水場
登山道は鴨沢集落の裏から始まります。小袖乗越で一旦車道に出ますが、しばらくして林道を右手に分け、再度杉木立の中を登って行きます。途中に現れる2軒の民家(廃屋)を過ぎても、木漏れ日の中小袖山東側をからめながらの緩やな登りが続きます。堂所手前、登山道から数m入ったところに水場があります。先の民家に水を運んでいたのでしょうか、登山道に沿って朽ちたビニールパイプが延びていました。

堂所の道標 ツツジのトンネル
尾根筋に出たところに堂所の標識が現れます。この先、道は尾根の西側を進みます。足元には小さなスミレ、頭上にはミツバツツジと新緑美しい道ですが、少々きつい登りが続きます。

七ッ石小屋 七つ石水場
七ッ石小屋は素泊まりのみの小さな小屋です。正面に富士山が見える雄大な景色が売り物です。一段下がった広場には小規模なテン場もあります。小屋の先には水場があります。水量豊富ですがすがしい水場ですが、虫がうるさく、早々に退散しました。

七ッ石神社 七ッ石山頂 七ツ石山頂直下にある七ッ石神社は将門伝説にちなんだもので後ろの大岩はお供の武者が化身したものだそうです。鴨沢から雲取にむかう登山者の殆どはブナ坂への巻き道を通るのか七ッ石山頂は広々とした割には閑散としていました。360度の展望が楽しめます。

ブナ坂 満開の山桜
七ツ石山頂からブナ坂までは急な下りで、明日ここを登り返すかと思うとちょっと気が滅入ります。ブナ坂で鴨沢や日原方面からの道を合わせ、五十人平ヘリポートを過ぎると奥多摩小屋のテント場があらわれます。今日はここに設営。

奥多摩小屋 奥多摩小屋テン場 うわさでは、ここの小屋番は無愛想で有名らしい。ビクビクしながらテン場代を払いに行くと、小屋の中でギターを弾いていました。なかなかの腕前です。ヒゲ面だがバンダナを巻いて結構オシャレ。料金を払うと黙って差し出す領収書には「奥多摩仙人」の印。こんな領収書で会社の補助金がもらえるのかちょっと心配になりました。


雲取山避難小屋
まだ日も高いので、今日のうちに雲取ピストンに向いました。山頂までいくつかの小ピークを越えますが、随所に現れる巻き道を利用すれば急な登りは殆どありません。一時間ほどで避難小屋が建つ肩に到着しました。ログハウス風の立派な建物で普通で30人。は収容できるでしょう。今日は、目分量で2/3のスペースが埋まっていました。

雲取山山頂
山頂は小屋から100mほど先にあります。大勢の登山者が標識をバックに証拠写真撮影の真っ最中でした。





2001.5.20
テント場4:40−5:20七ツ石山頂5:30−6:15高丸山過ぎ6:25−7:00鷹ノ巣山避難小屋7:10−7:35鷹ノ巣山山頂7:50−8:40将門馬場付近8:45−9:15六つ石山分岐9:30−10:15(1000m)10:20−11:20JR奥多摩駅

七ッ石から飛竜山
周りのテントはようやく起き出したところです。この時刻に石尾根を下るのはどうやら私だけです。ブナ坂手前で日の出を見ました。右手に連なる大菩薩嶺の上にはかすかに富士山も見えます。七ッ石から鷹ノ巣山までは1700m前後のピークがいくつか並んだアップダウンの稜線が続いていますが、登山道は峰谷側をほぼ水平に巻いています。展望はありませんが開花間近のツツジが群生していました。あと2〜3週間後には見事なトンネルになるでしょう。

鷹ノ巣山避難小屋
鷹ノ巣山避難小屋も最近改築したのでしょう。小ぶりながら清潔感あるれるログハウスです。周囲は広々としたテント場、100張りはいけるでしょう。峰谷側に少々下れば水場もあります。なにより無料が嬉しい。おりしも高校生の団体がテント撤収し出発準備の真っ最中でした。学校行事なのでしょうか4〜5クラス相当の巨大な超団体です。

鷹ノ巣山山頂 鷹ノ巣山のピークはテン場から防火帯に沿って直登します。後ろからは超団体が登ってきます。彼らにはパーティの概念が無く、速い者は他メンバーを置き去りにしてぐんぐん飛ばしてきます。
鷹ノ巣山頂ではここにテントを張った中年オヤジが富士山を肴にのんびりと朝のコーヒーを飲んでいました。こっちは雲取から歩いてきたのにうらやましい。しかしあと数分もすれば怒涛の少年少女隊に取巻かれるであろう様を思うと同情を禁じえませんでした。

ブナの大木
さて今朝から3時間も歩いたのに標高は殆ど変わっていません。この先もしばらくはなだらかな下りが続きます。水根山から城山にかけてはどこがピークかわからないままに過ぎてしまいますが、美しい新緑のブナやナラが....とにかくすごい。秋の紅葉時には鷹ノ巣避難小屋にテントを張り、石尾根を下るのんびりコースも一興でしょう。

大岳 御前山
狩倉山から本格的な下り道になり正面には大岳や御前山が見えます。三ノ木戸山を巻いたころから、両側をえぐられV溝状の歩きづらい道になります。このころから登って来る登山者とすれ違うようになりましたが、皆汗だくの様子。登りには使いたくないコースです。

羽黒神社
JR奥多摩駅裏の採石場が見えるとゴールは間近。絹笠集落、羽黒神社を通りJR奥多摩駅に到着。お馴染み「よもぎの湯」で汗を流し、駅前のおばあちゃんの店で岩海苔をお土産に買い帰宅の途につきました。