好間から閼伽井嶽と水石山 |
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いわきに赴任して一ヶ月が過ぎた。今週は交代勤務の3直、深夜0:50からの勤務なので今日月曜は殆ど休みみたいなもの。天気は上々、気になっていた近くの山に出掛けた。会社の構内を歩いていると駐車場の向こうに三角錐のとがった山とアンテナの並ぶなだらかな山が見える。閼伽井嶽(あかいだけ)と水石山だ。計画では最寄のバス停から好間平坑行きのバスに乗り、終点から歩くはずだったが、目前でバスに乗り遅れてしまった。次のバスは一時間待たなければならない。やむなく49号線を閼伽井嶽目指して歩き出した。
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バス停猪ノ鼻付近
国道49号線から右に分岐する |
途中にあった下ヶ屋敷の射撃場入口 |
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49号線を西進し平坑を過ぎ、そろそろ49号線から右折しなければならないが、閼伽井嶽と水石山は山頂まで車道が延びており、道を尋ねても教えてくれるのはその車道のルートであって歩いて登るルートは知られていないようだ。もちろん道標の類はない。平坑から沢を跨ぐ大橋を渡り、次のバス停猪ノ鼻から右に登ってゆく小道が正解だった。
道もわかったし、のんびりと集落を奥に進んで行くつもりだったが、その邪魔をするのが「馬鹿犬」。この辺りを歩く人はよほど少ないのか、繋がれた犬がいっせいに吠え出した。庭の奥から吼える分には構わないが、道端の犬小屋に繋がれた犬が突然飛び掛ってくるのにはビックリしたし、身の危険を感じた。
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林道分岐 ここを右 |
林道終点 |
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集落を抜け、林道を更に奥に進んで行く。途中一箇所分岐があるが、とにかく舗装してある方を右に登ってゆけば良い。しばらく行くとその道も途絶え、山道が始まる。出だしは幾筋もの踏跡が錯綜していたが、すぐにそれらを集めて歩きやすい山道になった。その昔は閼伽井嶽薬師への参詣路として利用されていたのだろう。道型もしっかりしている。しかし車社会の昨今、ここを歩く人は殆ど居ないのか?蜘蛛の巣が幾重にも張り巡らされているのには参った。拾った小枝を振り回しながら進まなければならなかった。
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登山道 |
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今回の山行で山道らしかったのはこの登り30分だけだった。視界が開けたと思ったら、左手に閼伽井嶽薬師の建物が見えてきた。車道が延びているとは言っても、これだけ多くの建物が建ち並ぶには何世紀も前から信仰を集めていたのだろう。立派なものである。
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閼伽井嶽薬師 |
縁起 |
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閼伽井嶽へのルートは確認できず、やむなく県道133号線を車道歩きで水石山に向かう。道なりに15分程歩くとT字路があり、右折すると水石山公園入口となり、つづら折に登ってゆく。時々現れる赤布に導かれてショートカットを取る。やがて茂みの向こうに電波塔が見えてくると山頂の駐車場に飛び出した。
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水石公園入口 T字路 |
水石山公園 |
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山頂展望台と三角点 |
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水石山の山頂一帯は芝生(牧草地?)で覆われており、いわき市街地から太平洋まで見渡すことが出来る。早速弊社を探したが、茫洋とした天気で判別できなかった。残念。見通しが良いということは効率よく電波を送れるということなのだろう。一帯は電波塔が立ち並んでいる。目算でも7本はあった。普段はうるさい存在だが、これだけあると圧巻だ。「水石山公園」として整備されておりいわき市民に親しまれているようだが、ドライブのついでに立ち寄るところらしく、歩い登るのは0.1%位だろう。日当たりがよいので意外と花が多く、この季節はセンブリやツリガネニンジンが咲いていた。
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茂みから現れたのは馬 |
バス停好間平坑 |
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さて、下山だ。来た道を戻ろう。始まった紅葉を眺めながらスタスタ車道を歩いていると茂みの向こうでなにやらガサゴソ動いている。まさか熊が?とビックリしたが現れたのは少々汚らしい白馬。帰って調べてみると、山頂一帯は馬の放牧地になっているようだ。そう言えば車道のあちこちには馬糞が転がっており油断すると危ない。薬師堂から山道を下り、下ケ屋敷で犬に吼えられて、平坑のバス停にゴールイン。帰りはちゃんとバスに乗れた。
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途中の草花 |
リンドウ |
ツリガネニンジン |
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センブリ |
アザミ |
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