梁川駅前から倉岳山 |
登山口 |
水場 |
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倉岳山は高尾から5つ目の梁川駅で降りる。この駅で降りるのは初めてだろう。待合室とトイレがあるだけの小さな無人駅だ。あまり売れていない山と見えて列車を降りたのは私一人だった。どうやら正面に見るのが倉岳山のようだ。
頼りない道標に従って梁川大橋を渡り林道を辿る。しばらく歩くと「シュー」という圧縮空気の音が聞こえてきた。コンクリートを林道脇の山肌に吹き付ける工事をしていた。飯場のおじさんに「ご苦労様です」と挨拶をしながら登山口を教えてもらった。林道を更に進むと、それを示す大きな看板がある。ここがを登山口だ。
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出だしの尾根を乗っ越すとすぐに自然林の残る沢沿いの道になる。雪が残る日当たりの悪い道だ。
「水場」を過ぎると道は沢を離れ、左の尾根にからんでゆく。周りの山肌は朝日に輝き、早く稜線に出たいものだと気が急いてくる。一登りで立野峠に着いた。峠の向こうには原に降りる道が続いている。向こうに見えるのは道志の山々だろう。
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立野峠 |
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倉岳山山頂 |
南アルプス |
高畑山山頂 |
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さて峠を後にして稜線沿いに倉岳山を目指そう。稜線を境に、北斜面には雪がべったり残っていたが、対照的に南斜面には雪のかけらも無い。
木々の切れ間に南アルプスの白い峰が見える箇所がいくつかあった。木に遮られてはっきりしないが形からすると間ノ岳のようだ。
直下の急登を登り詰めると木々に囲まれた倉岳山の山頂広場に飛び出した。南側が切り払われ正面に富士山が見える。単独行のおじさんが3人。なかなか渋い山だ。
次の高畑山は一旦穴路峠に降り、再び登り返す。秀麗富岳12景に選ばれているだけあって、ここも富士山の見える南側が開かれている。
今日は快晴で風も無く、まさに小春日和だ。梁川駅を出るときに武装したフリースや手袋もいつしかザックの奥に隠れている。富士を眺めながら、コーヒーを片手に煙草を燻らせながら、少々行儀が悪いが、枯れ草の上に寝転ぶ。これも至高の時。
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