九重山
2004.3.13




今週の金曜出張は熊本のK電子でした。打合せを終え空路、仙台へ帰る同僚を見送り、パソコンやスーツはコインロッカーに打ち捨てて、登山者スタイルに変身します。今回狙うのは九州本土で一番高い九重連山です。一番早い時刻に登山口に着く、別府発7:15、牧の戸峠着9:15のバスに立るため、熊本空港から長距離バスとJRを乗り継いで別府に辿り着きました。
早朝別府を発ったバスは鶴見岳、由布岳の山麓に広がる観光施設を馬鹿丁寧に辿ってゆきます。従業員の通勤の足になっているのでしょうが、本道から外れてしょっちゅう回り道をするため、一向に先に進みません。少々いらつき出した頃、由布岳からの下り坂から見下ろした由布院の市街地だけが、霧の下に沈む様にちょっぴり感動しました。関東に住んでいると、九州イコール暖かいと思いがちですが、一ヶ月前の滝子山より雪の量は多かったです。最近の寒波で新たに降ったのかも知れません。もっとも今日の日差しを浴びて、登山道は雪解けの泥寧道に早代わり。アイゼンより長靴が似合う山行でした。 霧に沈む由布院の街

山行記録
2004.4.13
牧の戸峠935−1045扇ヶ鼻分岐−1110久住分れ1120−1145久住山1150−1230中岳1235−1355法華院温泉1430−1445坊がつる−1525雨池−1610長者原バス停
<牧の戸峠登山口>
バスが着いたのは9:15
駐車場の8割方車で埋まっていた
青空の広がる日和に
続々と登山者が出発して行く
<扇ヶ鼻分岐から星生山>
分岐は久住山への道程の丁度半ば
九重山は名前の通り次々と噴火した
火山が不規則に峰々を連ねている

星生山の向こうには硫黄山山麓
から昇る噴煙が見える

<ケルンの向こうに硫黄山>
何年か前に遭難の教訓か?
登山道の脇にケルンが連なっている

広いなだらかな尾根道でガスが
出たら確かに迷いやすい
<西千里から久住山>
どれが主峰の久住山か判らないまま
西千里浜までやってきた

やっとピラミダルな勇姿を見せた
日差しを浴びて道端の氷や雪が
タチタチと雪解けの音を奏でている

今日はアイゼンより長靴が似合う
<久住分れ>
避難小屋の赤い屋根が見える
前の広場では昼食を取る登山者
がたむろしていた

<久住山から三俣山>
久住山とは1787mの主峰を指す
九重山とははこの山域全体を指す
北千里浜の向こうには
三つの頂を連ねる三俣山が見える
<久住山頂から中岳>
岩で覆われた山頂には
丁度ツアー客で大賑わい
ちょっと離れた岩場から
これから目指す中岳方面

<御池>
厳冬には厚い氷に覆われるという
池の畔を辿り一段登ると
避難小屋がある

<中岳山頂>
久住山に比べ標高は4m程高いが
人気の無い地味な山頂だ

<中岳山頂から坊がつる>
荒々しい火山群の中に
ぽっかり空いた異次元の空間
これからあそこまで下るのか
と思うとうんざりする
<中岳山頂から久住山>
先ほどと逆に久住山を眺める
ピラミッドのような久住の山容も
こちらから眺めると何の変哲も無い
<坊がつる分岐>
避難小屋から一下りして
稜線上にある分岐に出る
坊がつるはここから直接下るコース
と白l口岳から鉾立峠を経由する
コースの二つがあるが、
後者のほうがお勧め
<まだ雪が残る>
沢筋を高巻くような道筋だが
北向き斜面のせいか雪が残っている
油断するとズボット嵌まってしまう
あまり踏まれていないようだ
<法華院温泉>
山麓から徒歩2時間掛かる
九州で一番高所にある温泉
浴槽の正面には大船山が見える
透明な温めのお湯で心地よい
のんびりしたかったがバスの時刻を
逆算すると長居は出来ない
山荘内にはやっぱり坊がつる賛歌

\500/人也
<大船山>
シーズンにはミヤマキリシマで
山肌がピンクに染まるそうだ
<雨池越え>
出会ったアベックは足首までドロドロ
泣きべそ半分で歩いていた
スニーカーの元の色さえ判らない
絶好のハイキングコースだが
雪解けの泥濘道が恨めしい
木道を作るなどもう少し
整備してほしいものだ
<長者原登山口>
のんびり歩いている登山者に
白い目を向けられながら
バス時刻まであと10分
必死のラストスパート



避難小屋とキャンプ場
久住分れ避難小屋
久住分れから一段下がった鞍部にある。南向きに立っているせいか日当たりが良く、別棟にトイレもある。床は土間だが、シートさえあればそこそこ快適か。
その内部
池の小屋
御池から一段上がった高台にある。堅牢なつくりだが、窓は無く真っ暗。内部には吹き込んだ雪と、それが解けて出来た水溜りがあり、雪室のようだった。
その内部
坊がつる避難小屋
坊がつるキャンプ場脇にある大型の避難小屋。広々とした土間と板敷きの二間。板敷きの方は登山者が夕食の準備中で撮影できなかったが、10人位泊まれる。写真は土間の方だがツエルトがあれば全く問題ない。
その内部
法華院温泉キャンプ場
法華院温泉から鉾立峠方面に歩んで直ぐにある。少々手狭だが炊事場など設備は一式そろっている。何より温泉に近いのが魅力。温泉売店で飛行機持ち込み禁止のガスボンベを販売していたのはうれしい。
坊がつるキャンプ場
ミニ尾瀬と言われる坊がつるの真ん中にあるキャンプ場。キャンプ場の真ん中を大船山に向かう登山道が走る。トイレや水場が完備され、近くに避難小屋があり、天気が急変しても逃げ込める。



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