篭ノ登山、湯の丸山
2004.11.13

長野の某社からクレームの呼び出し。明日金曜に打ち合わせしたいと言う。このくそ忙しいのに「勘弁してよ〜」という自分と、直ぐに土曜日の天気予報を調べる自分がいた。小諸に投宿し、向かったのは浅間山の隣にそびえる篭ノ塔山から湯ノ丸山を経由して鹿沢温泉に降りるコースだ。標高2000mを越える稜線歩きだが途中に自動車道が横切り登山と言うよりはハイキングコースのようなもの。天気は快晴だが、寒気団がきて山間部では雪が降るという予想はバッチリ当たり、360度の展望と霧氷が楽しめた。少々人手が過剰に加えられているが、それを差し引いても余りある展望に大満足。そのとき登った山から見えるた姿の良い山が次回狙う山だとよく言われるが、そんなことを言ったらきりが無いほど見渡すことが出来た。



山行記録
2004.11.13
小諸9:00==(JRバス)==9:45高峰温泉9:50−10:25水ノ塔山−11:00東篭ノ塔山11:10−11:35駐車場−11:50池の平端−12:10見晴岳12:35−13:10地蔵峠−13:20キャンプ場−13:40つつじ平−14:10湯の丸山−14:45角間峠−15:20鹿沢温泉15:41==(JRバス)==16:15万座・鹿沢口駅
高峰温泉
小諸駅を発ったバスはどんどん高度を稼いで登る。車窓から見えるカラマツ林はもう紅葉も終わりかけだが、木々の合間から雲海に頭をのぞかせた八ヶ岳が見える。今日は展望が良いぞ〜と期待が膨らむ。バスは車坂峠を越え、標高1950mの高峰温泉に到着した。

小諸駅タクシー料金
霧氷
昨夜の寒気で山頂付近の木々は霧氷に覆われていたが、この気候ではグズグズしていると融けてしまう。いつもならバスを降りてまず一服というところだが、すぐに出発した。今日は気合が入っている。
水ノ塔山
最初のピーク水ノ塔山へは200m強の僅かな登りだが、背後に広がる雄大な展望に何度もカメラを向けなかなか前に進まない。直下の岩場を登ると狭いピークがあった。
篭ノ登山へ向かう
稜線漫歩と行きたい所だが、小諸側のガレ場を避けるように、コースは群馬側の樹林帯に入る。日当たりが悪く、登山道にへばりつく雪で気が抜けない。
篭ノ登山から浅間山
篭ノ登山は360度の展望を持つ。八ヶ岳をはじめ富士山から北アルプスまで中部山岳の殆どの山が見えた。登り始めて一時間強だ。こんなに簡単に大展望が見られるとは申し訳ない。
奥秩父と富士山 八ヶ岳真ん中に北岳 池の平と中央ア 穂高と槍 後立連峰と白馬

池の平駐車場
池の平に下ってゆくとたくさんの登山者とすれ違うようになった。どうやら下の駐車場からピストン組らしい。なるほど広い駐車場だ。ここからならお手軽ハイキングだろう。トイレや東屋がある。何故かキャンプ禁止の看板。
池の平
篭ノ登山から見ると太古の噴火口が埋まって出来た湿原であることが判る。湿原と言っても乾燥化が進み草原と言ったほうが相応しい。木道のあるのは似ているが尾瀬などとは比べようも無い。シーズンオフとは言え、空身の観光客が散策していた。
池の平を振り返る
見晴岳への登りから振り返ると池の平の向こうに今日歩いてきた篭ノ登山や水ノ登山が見える。
コマクサの鉄柵
こんな場所には不相応な鉄柵が現れた。コマクサの盗掘を防止する意図なのだろうが空々しい。そもそも地蔵峠〜高峰温泉間にあんな立派な自動車道を作っておきながら、柵で自然を保護してますってのは縦割り行政ってやつでしょうか。林道を破壊したほうがよほど効果があると思うのは私だけ?
見晴岳
山頂脇にはマイクロウェーブの塔が立っている。これくらいはしょうがないか。ここも極めて展望が良いが、駐車場に戻るルートから僅かに外れているせいか人気が無い。思えばここまでろくに休んでいない。コンロを出して大休止。
地蔵峠
峠目指してとっとこ下って行く。途中で一旦細い林道に出たが再びカラマツ林に入ってゆく。スキー場のゲレンデを横切るとレストハウスの並ぶ地蔵峠に出た。

湯の丸高原案内図
湯の丸キャンプ場
湯の丸に登るには違うルートもあるのだろうが道標に導かれるまま湯の丸キャンプ場に着いた。シーズンオフとあって閑散としている。水場の蛇口をひねっても水は出なかった。

キャンプ場料金表
つつじ平
正面に湯の丸山を見ながらキャンプ場を通り抜ると登山道が始まる。烏帽子への巻き道を左に分け稜線に出るとつつじ平。このあたりはツツジの群生で知られているが、それと思われる箇所には有刺鉄線が張られている。
湯の丸山ピーク
すでに14時近くとあって、こんな時間に登っているのは誰もいない。だだっぴろい山頂には私一人だ。賑やかな山頂は閉口するが、誰もいないと心細い。山頂標示の向こうには槍。すこし霞んできたようだ。
角間峠を目指す
展望に誘われ角間峠経由で降りることにした。北に延びる小高い岩峰を越えると四阿山や根子岳が眼前に迫ってくる。このあたりは夏にはお花畑になるだろう。よく踏まれた道だが、道に残る雪の様子では今日ここを通った登山者は一人二人のようだ。
霧氷
草原の散歩道だった登山道はいつしか広葉樹の林に入ってきた。あちこちで、まるで動物が笹を掻き分ける様なガサゴソ音がする。その上空は晴れているのにこの辺一帯は霧が掛かっている。猿飛び佐助の忍法でもあるまいし..。犯人は北斜面で堪えていた霧氷が日を浴びて一斉に落下し始めたものでした。
角間峠
薄暗い樹林帯の中、霧氷に脅かされておっかなびっくり角間峠に着いた。
鹿沢への道
角間峠は鹿沢温泉と角間温泉を結んでいるが、角間方面は道が崩壊したとの理由でロープで塞がれて、踏み跡も笹で覆われていた。対照的に鹿沢方面はシラカバ林の向こうに浅間山の噴煙を眺めながら、日当たりの良い道が続いている。
鹿沢温泉紅葉館
鹿沢温泉に到着したが、バス時刻まで20分しかない。温泉+ビールを楽しみに歩いてきたが、これが最終バスとあっては諦めるしかない。この10月にJRのダイヤ改正に合わせ変わったそうです。

鹿沢温泉バス時刻表
雪山賛歌発祥の地




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