コマクサ満開の岩手山「山開き」
2013.7.1


東北の山旅三日目は岩手山、焼走り口から山頂を目指した。お目当てはこの時期満開を迎えるコマクサだ。7:00に駐車場に滑り込んだが、やけに車が多い。あたりの様子をうかがうと、どうやら「山開き」のようだ。そういえば今朝のTVで富士山の「山開き」を放映していたが、岩手山も同じ日に「山開き」を迎える。登山口から山頂まで標高差1500mと、これも良い勝負だ。
歩き出して一時間強、第一噴出口を過ぎると群生が現れ、約30分間コマクサ・コマクサ・コマクサとうんざりする程の道が続く。しかも北アルプスでお目にかかる可憐な姿と異なり、花を一杯付けた大振りな株が目立つ。これほどの群生とは思わなかった。
山開きは山頂で神主さんが安全登山を祈願してお払いをするのが常だが、ここ岩手山は少々趣を異にする。正午に手に手に持った幟旗を「えいえいおお〜」の掛け声で一斉に差し上げる勇ましいものだ。山頂には消防署や自衛隊、漁協の大漁旗に一般企業のコカコーラまで100本程の旗がひしめいている。丁度12:00、遅れじと必死にラストスパートを掛ける旗手の姿も面白い。

2013.07.01
焼走駐車場7:10−8:45第二噴出口8:50−9:10第一噴出口−10:00ツルハシ−11:10平笠不動避難小屋11:20−12:00薬師岳12:05−12:40避難小屋12:45−13:25ツルハシ−13:45第一噴出口13:50−14:50焼走駐車場


山野草
山行写真

今日は山開きとあって、7:00で駐車場は半分位埋まっている
 旗竿を持ち、お揃いのユニフォーム姿のパーティが目立つ

登山口は標高580m、山頂まで標高差1450mを一気に登る

登山道は溶岩が流れた跡「焼走り」に沿って延びている
ルートから左に外れると、こんな景色が見える
ここで出会った二人連れの写真を撮ってあげたのが縁で
山頂まで抜いたり抜かれたりでご一緒する

小一時間ほど歩くと、樹林帯は潅木帯に変わってくる
今日は中高年より、ユニフォームの団体が多い
あっという間に自衛隊に抜かれた
3日目とあって疲れが溜まっているんだと自分に言い訳する

登山道はコマクサの群生する斜面を一直線に横切っている
こんな道が30分程続くと大好きなコマクサも飽食気味

北アルプスに咲く可憐な姿と違い、どっさり花をつけた大株が目立つ

道から見えるのは氷山の一角
上下の斜面もコマクサだらけ

ツルハシを過ぎると植生は一変し
カラマツソウ・シラネアオイ・サンカヨウが
まるで雑草のように道を塞いでいる

平笠不動避難小屋で一休み
山頂までのラストスパートに備え息を整える

先行パーティが列を作って登ってゆく
よく見ると旗竿を中心に集団を作っている

学校登山も盛ん
100人を超える「こんにちわ」攻撃にノックダウン
でも「火の用心」の旗を持った消防隊員は抜いてやった

やっとたどり着いたお鉢を覗く

お鉢の縁は大賑わい
正午に遅れまいとラストスパート

そして正午に「えいえいおお〜」


高山植物