岩手山
2007.6.23


岩手山
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2007.6.23
馬返登山口700−740一合目755−850四合目900−920五合目(駒鳥清水)930−1025七合目−1035八合目避難小屋1050−1105不動平避難小屋−1140薬師岳1145−1415馬返登山口







「大人の休日倶楽部」を利用して3日間の東北遠征に出掛けた。今回はレンタカーを使った方がアプローチが楽になる山として岩手山と焼石岳を目指した。年休を取りたかったが仕事のAPが入り、出先の新橋を発ったのは17:00を廻ってしまった。この時刻に盛岡に着いても駅レンは閉まっており、翌朝8:00から行動になってしまう。ネットを駆使し、ニッポンレンタカーの24H営業所を見つけなんとかその日のうちに車を得ることができた。その夜は、上堂にある漫画喫茶(LA倶楽部\1200/6H)で仮眠、これで早朝から行動開始することが出来る。近くには24時間の半田屋(定食屋)があり、安く一夜を過ごすにはうってつけのばエリアだ。休日前の夜遊びをする若者にまじった変なおっさん風だが、貧乏サラリーマンにとって背に腹は変えられない。

馬返登山口駐車場 上堂出発6:00、初めての道でもナビがあると不安はない。青空の向こうに岩手山がすっくとその姿を見せて手招きしている。途中コンビニで食料を買出しし7:00前には馬返登山口駐車場に着いた。周囲は広い芝生の公園になっており、ここにテントを張って一夜を過ごすのも悪くない。
公園を200-300m進んだ処に鬼又清水という湧き水があり、ここに登山者カードのポストがる。その記入を促すアナウンスがエンドレスで流れている。喧しいと思いつつカードに記入していざ出発。

しばらく行くと旧道・新道の分岐がある。どちらでも似たようなものと新道を進んだ。一合目で最初のピッチを取る。ここで短パンに変身したが早速虫にやられ今回の山行中、ずっと痒い思いをした。
新道は樹林帯の中を行き、直射日光は遮ってくれるが展望が無い。これではどこの山を登っているのか判らないと四合目の抜け道から旧道に向かった。これが大正解。旧道合流の手前から、ムシトリスミレ、エゾツツジ、と高山帯のお花畑が広がっていた。
旧道は溶岩礫を歩くので足場が悪いが、広がりと高度感がある。登りは旧道、下りは新道が好ましい。

旧道四合目

五合目で駒鳥清水と大岩にペンキ書きを見つけた。さっき四合目で休んで間もないがザックを置いて偵察に出掛けた。往復2-3分、水量はコップ一杯汲むのに一分かかる細々としたものだが、途中のシラネアオイの群生は見事なものだった。
タカミスミレの群生の向こうに六合目の大岩が見える。昔は雨宿りの場所だったが、落雷で亀裂が入ったらしく「キケン」のペンキ書きが痛々しい。

タカネスミレ群生

六合目の大岩

六合目を過ぎると、荒々しい砂礫帯から潅木の中を歩くようになる。道の両脇はシラネアオイの群生が続いている。帰り通った新道でも、同じ標高と思われるところにシラネアオイ、更にサンカヨウの群生があった。

シラネアオイの道

七合目、新旧道合流

やっと岩手山の山頂部が見えた

七合目で新旧道が合流する。廻りの地勢的には山頂間近のはずだが、ここで期待はうらぎられる。ガスの向こうにぬ〜うっと高い頂が聳えているではないか。どうやらこれまで山頂と信じていた頂は、外輪山にあたるところだったらしい。それにしてもここから不動平まで広々とした雰囲気は好ましい。

八合目避難小屋で大休止。遠目からも立派な作りで数十名は泊まれるだろう。なにより水場ではドバドバ水が流れている。シーズンには管理人が入るらしく毛布の貸し出しもある。外部のトイレは閉まっていたが、小屋内部にもきれいなトイレがある。下山途中、14:00近いというのに大型ザックを背負って登ってくるパーティとすれ違った。おそらくここをネグラに登ってきたのだろう。
降りてきた人の話によると、山頂付近はガスと強風だそうだ。ここまでTシャツと短パンだったが、大事を取って上着とズポンに着替えた。

八合目避難小屋 豊富な水場
ご案内 きれいなトイレ


不動平避難小屋
15分も歩くと九合目にあたる不動平避難小屋に着く。鬼ケ城と呼ばれる外輪山をバックにいかめしい石造りだ。八合目避難小屋に比べると少々小ぶりだが、最近立て替えられたらしく、内部はきれいだし、なにより糞尿の臭いがしない。
早池峰や秋田駒等、北東北の山には無人の避難小屋しかないが、その整備をする自治体の努力には頭が下がります。

さて不動平からお鉢まで一登りの距離だが、細かい砂礫の道はまるで蟻地獄のようです。大勢の登山者が登るうちに崩れて標高が低くなってしまうのでは?と馬鹿なことを考えるうちにお鉢に到着した。本来ならここから最高峰の薬師岳が見えるはずだが、ガスの中で右も左も判らない。それでもケルン代わりのお地蔵様に導かれてやがて「岩手山」の表示のある薬師岳に到着した。せっかくの山頂もガスの中とあっては長居は無用と証拠写真を一枚とってさっさと下山した。
岩手山という荒々しい男性的な山を描いていたが、意外にも花に飾られた一面を見た想い。季節を代え、コースを代えて再訪するのも良いかな〜。

山頂を目指す 岩手山(薬師岳)山頂

岩手山 20076.23
お花畑

ヤマオダマキ

ウラジロヨウラク

モミジカラマツ

オオバキスミレ

サンカヨウ

ミヤマハンショウズル

ウコンウツギ

ヤマザクラ

ミヤマスミレ

フイリヒナスミレ

シラネアオイ

タニウツギ

ミヤマアズマギク

マイヅルソウ

イワウメ

コケイラン

マルバシモツケ

ミヤマニガナ

ハクサンチドリ

ショウジョウスゲ

チングルマ

ムシトリスミレ

エゾツツジ

イワカガミ

ミヤマキンバイ

タカネスミレ




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