日曜前泊で月曜から四国出張が決まった。これを見逃す手は無い。以前より暖めていた石鎚山に挑戦した。石鎚山は7合目の成就社までロープウェイで登ることが出来る。その上、歩き始めると直ぐに、やたら景気のよい掛け声が聞こえると思ったら、年に一度の神事のみこしですっかり観光気分になってしまったせいか、試しの鎖、一の鎖、二の鎖、三の鎖と合計4ヶ所の鎖場を全て制覇なんて無謀なことに挑戦した。北アルプス等の登山道にある鎖は殆どが補助的なもので、岩場に慣れていれば、鎖があっても滅多に使わないで登ることが出来る。しかしここの鎖は違っていた。鎖と言うより輪や三角の鉄が数珠繋ぎになっている。この妙な形は登ってみて直ぐに判った。岩場はほぼ垂直に切り立っており足場は無いに等しい。輪の中に靴のつま先を引っ掛けて、腕力でよじ登るのだ。ここでは地下足袋や草鞋が最適で、つま先の膨らんだ登山靴は危ない。ましてストックを持って登るなんて自殺行為に等しい。穂高や剣も難なくクリアした私だが、この山は本当に怖かった。普通なら下山後足腰が痛くなるが今回は肩や腕が痛い。まあ無事に下山すれば全て楽しい思い出だが.....。心残りは、ここ2週は東北の2000m級の山に登って高山植物の写真を撮っていたが、ここ石鎚山は標高は似たようなものだが植生が全く異なっており、めぼしい花が無い。僅かに高山らしい2点を掲載するのみに終わってしまった。季節を変えてもっと早い時期に来ればツツジやシャクナゲを見ることが出来たのかもしれない。 |
山行記録 |
07/11
ロープウェイ山頂8:50−9:15成就社9:20−9:35八丁9:40−10:20前社ヶ森10:40−11:00夜明かし峠−11:15一の鎖−11:25二の鎖小屋11:35−11:50三の鎖下11:55−12:05山頂12:50−13:35前社ヶ森13:40−14:20成就社−14:35ロープウェイ山頂駅 |
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西条駅からバス |
品川発今治行きの夜行バスに乗り早朝西条に着いた。駅前からロープウェイ行きのバスに乗り換えいざ出発。昨日までは大祭で臨時バスも出ていたようだ。 |
時刻表 |
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ロープウェイ乗場 |
昨日までの大祭の期間中は2時から運行した日もあったそうだ。今日は祭りの後の気だるさが漂う。 |
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御神像のみこし |
前方からやたら元気な掛け声とともにみこしが下ってきた。唖然として見送ったが後で調べたら、大祭期間中山頂の社に鎮座していた御神像三体が、みこしに納められて麓の石鎚神社本殿に帰ってゆく場面に出会ったようだ。 |
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石鎚神社中宮成就社 |
丁度、旗ざおの向こうに石鎚山が見えるはずだが僅かに雲に隠れている。この山ではすれ違う挨拶も「おのぼりさん」「おくだりさん」と独特だ。 |
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頂上拝殿の鳥居から |
成就社から20分弱で山頂まで行けない人のために鳥居越しに石鎚山を望む。木々に囲まれてぱっとしないが、今回の山行で唯一山頂を写した写真。 |
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快適な登山道 |
この山は古くからの山岳信仰のメッカ。しかも7合目までロープウェイで登れる。当然家族連れも多く、道もきちんと整備されている。しかし私のように欲張って鎖場コースを選ぶととんでもない事になる。 |
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夜明かし峠 |
本来なら正面に壁のような山容が望めるはずだが、生憎の空模様で手前の一の鎖のあたりまでしか見えない。 |
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三の鎖 |
工程中4ヶ所の鎖場がある。三の鎖はその最後にある最も急な鎖場。足場が登山靴に合わず怖かった。これに比べれば穂高も剣も楽勝。
これをよじ登ると山頂広場に出る。 |
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天狗岳山頂 |
主峰弥山から往復30分にある天狗岳が標高1982mと一番高い。晴れていれば阿蘇まで見えると言うが本当かなあ?今日は視界30mしかない。 |
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クライマー |
天狗岳はクライミングのゲレンデになっている。登山道が山頂にあるためその雄姿は腹ばいになって覗き込まなければならない。 |
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山頂社 |
弥山山頂には社と宿泊可能な山小屋がある。お守りを売っているおじさんが神官になり御祓いをしてくれる。 |
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天狗岳 |
一瞬雲が切れて天狗岳がその雄姿を現した。非対称な山容は片側がすぱっと切れ落ち凄まじい異形を示している。 |
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二の森 |
西方にはうって変わってなだらかな二の森が優美な姿を見せる。その山麓には面河へ向かうトラバス道が見える。 |
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迂回路 |
帰りは鎖場は敬遠し全て迂回路を利用した。迂回路と言っても工事現場のような足場の悪い道で気が抜けない。 |
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成就社神門 |
成就社へのラストスパートは緩い上り坂だ。神門はまさに凱旋門のようだ。 |
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