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山行記録 |
2005.7.29
新宿2354===ムーンライト信州===508信濃大町535+++615扇沢630−750大沢小屋800−835雪渓始840−940雪渓終945−1115針ノ木小屋
蓮華岳ピストン3H |
金曜に年休を取り、ガラガラの木曜夜行ムーンライト信州号に乗り込んだ。松本から大糸線に入り穂高を過ぎるころから、常念や燕の稜線がそのラインを白んだ空に現す。青春18キップの旅だから何処で降りても良いのだが、峰々が見え始めるとじっとしていられない。よし、次の大町で降りよう。
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ムーンライト信州 |
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大沢小屋 |
一昨年はここ大町から高瀬ダムに向ったが、今回は扇沢から針の木、爺ヶ岳を巡る周回コースだ。路線バスを終点扇沢で降り、身支度を整えゲート脇の登山道に分け入った。林道を何度か横切り、樹林帯の中を沢沿いに登ってゆく。一汗かいた頃大沢小屋に着く。大勢登山者が一休みしていた。早い時期にはこの辺まで雪渓が延びているのだろう。小屋を出ると谷に下りる踏み跡がいく筋か見られる。しかし、この時期には雪渓は後退し、30分ほど先から取り付くことになる。
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白馬大雪渓に比べると幾分小ぶりだが、両側の山肌が切り立って、雪渓が狭くなるノドの辺りは結構急斜面だ。軽アイゼンを使ったほうが安心だろう。大沢小屋と針ノ木小屋で貸し出しているが、大沢小屋のオヤジが言うには、そらあここで借りた方が得だべ。なにしろ同じ料金で往復使えるもの...ごもっとも。 |
雪渓が見える |
針ノ木雪渓ノド |
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雪渓終了 |
雪渓を歩いたのは一時間くらいだった。末端からガラ場に這い上がり、アイゼンを外す。あたりはキンポウゲ咲くお花畑になっている。正直言ってここからがきつかったが、白馬と違って行列を作ることも無いので、マイペースで登れるのが好ましい。高山植物にカメラをむけ、小沢を横切る度に一服し、何かと理由をつけて休むので、なかなか前に進まない。特に峠直下のツヅレ折れには参った。 左写真の老夫妻とは抜きつ抜かれつ最終日までご一緒した。
針ノ木小屋では200円/リットルで水を販売している。北アルプスでは最も高価な部類だろう。出来たら途中の水場で汲んでいったほうが良い。(もちろん体力と相談して) |
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テン場は小屋から針ノ木岳側に一段高いところにある。20張り位の規模で、平日というのに夕方には8割方埋まっていた。今日のような混雑期には、受付時に渡される番号札によって場所が指定される。 |
針ノ木峠 |
針ノ木峠テント場 |
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テント設営後、コマクサを撮りに蓮華岳ピストンに向う。出だしから急な登りだ。さっき飲んだ缶ビールが効いている。そこが山頂だと思って登り詰めたら、まだまだ先に茫洋とした山頂が続いている。ここは高山植物も良いが展望台としても一等地だ。槍のほうは雲の覆われていたが、針ノ木の向こうに立山が見える。ちょっと時期が遅かったのか、コマクサはくたびれ加減だったが、念願のシロバナコマクサをカメラに収めて山頂を後にした。
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山頂はまだ先だ |
蓮華岳山頂から船窪、烏帽子 |
蓮華岳山頂から針ノ木、立山 |
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2005.7.30
針ノ木小屋540−640針ノ木岳655−740スバリ岳745−935赤沢岳940−1040鳴沢岳1045−1125新越山荘1130−1220岩小屋沢岳1230−1410種池山荘 |
針ノ木岳山頂 |
スバリ岳 |
今日は朝から雨模様だ。小降りになったのを見計らってテントを撤収するが気が重い。針ノ木岳までの登山道も高山植物が豊富だが、この天候では何を撮ってもパッとしない。これなら昨日登っておくんだと思っても後の祭りだ。 |
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スバリから一旦下って赤沢岳に向う頃から天気が回復してきた。雨具なんて暑くて着ていられない。Tシャツと短パンで稜線漫歩の始まりだ。左手には黒部ダムや大観望が見える。 |
赤沢岳 |
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新越山荘 |
鳴沢岳を過ぎ急な道を下り切るとこじんまりとした新越山荘がある。まだお昼前で小屋前の広場は閑散としていた。ここの手前の草原には、遅くまで残雪が残っていたのだろう。この辺では珍しくショウジョウバカマやキンポウゲが咲いていた。山荘で昼食を摂り、種池まで2時間強のラストスパートだ。 |
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山荘を出るとき、「熊に注意」の看板を見た。岩小屋沢岳を越えたあたりだろうか、行く手のハイマツが風も無いのに揺れている。明らかに何か居る。前後に人影は無く、やばいと後ずさりして様子をうかがうと....猿だった。ハイマツの実を食べている。後で後続者に聞くとボス猿に威嚇された人もいたそうだ。とにかく熊でなくて良かった。 |
ボス猿 |
岩伝いに去ってゆく |
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棒小屋乗越付近のお花畑 |
どの辺りが棒小屋乗越かはっきりしないまま、種池に向けて道は緩やかに下ってゆく。標高も幾分低くなってダケカンバの林を現れた。そこを抜けると小さな池があり、まさに満開のアオノツガザクラとコイワカガミに覆われたお花畑が広がっていた。少しガスが掛かり、昔の人なら極楽浄土か? |
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種池山荘 |
種池テント場 |
針ノ木から棒小屋沢乗越まで人気の無い稜線を辿ってきたが、ここ種池山荘は登山者で溢れ、喧騒の中にあった。あわよくば冷池まで行こうと思っていたが、一旦融けた緊張は戻らない。一番乗りでテントを申し込んだ。 |
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2005.7.31
爺ヶ岳ピストン2H 種池山荘700−800ケルン−840登山口−855扇沢905+++大町温泉+++信濃大町 |
払暁の山頂を目指す |
針の木、蓮華、そして槍 |
今日は最終日だ。鹿島槍ピストンするほど体力は残っていない。大人しく爺ヶ岳の日の出で締めよう。それにしても今日が一番良い天気なのが恨めしい。
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丁度5時、北峰から太陽が昇った。この荘厳な様は写真では到底表現できない。それにしても双耳峰の鹿島槍は格好が良い。次の山行でぜひ狙ってみたいものだ。 |
爺ヶ岳パノラマ 爺ヶ岳北峰と鹿島槍 |
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爺ヶ岳南峰からパノラマ 槍から立山 |
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