小川郷駅 |
根本の駐車場から二ッ箭山 |
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会社都合で半年間のいわき暮らしが始まったが、この辺りは登山には不向きな地域のようだ。近郊の山はせいぜい標高1000m程度しか無い。高ければ良いというわけではないが、標高が低いと山頂まで木々に覆われ展望は期待出来ない。また登山口まで公共交通機関が無く、車の無い私にとって頼れるのはせいぜい寮にあるママチャリまで。どうも意欲が沸いてこないが、文句ばっかり言ってもしょうがないのでWebをあさって見つけ出したのは二ッ箭山(ふたつやさん)だ。
好間の寮をチャリで出発した。登山口の根本までこのまま行けない事は無いが、急な登り坂が続きそうなので、手前の小川郷駅に自転車を置きそこからテクテク歩き出した。
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根本の駐車場 |
登山口 |
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二ッ箭山は山頂近くに男体山・女体山と呼ばれる2つの岩峰がある。その特徴ある姿は船乗りにとってランドマークだったそうだ。ろくな地図も無いまま寮を飛び出したが、赤井を過ぎた辺りからその特徴ある姿を見せてくれていた。とにかくあの岩峰を目指して進めば良いんだ。
小川の市街地を抜け、昭和を代表する詩人草野新平の生家を過ぎた辺りから右に折れて399号線を歩け歩け。結構なアルバイトだ。正面に岩峰が見えてきた辺りに登山者用の広い駐車場があり6割ほど埋まっていた。ここでトイレを借りて改めて出発。
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登山口 |
修験場 |
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しばらく私より若干年配の方と前後する。関西風のイントネーションを尋ねれば、好間工業団地に勤務する京都からの単身赴任の方で、この山には季節を変えて数回登っておられるそうだ。お勧めは春のアカヤシオの時期とのことだった。地図を持っていないと言うと地元の観光協会作成の地図を頂いた。感謝感謝。
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御滝 |
〆張り場 |
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何通りかのルートがあるが、今回は男体山・女体山を経由して二ッ箭山、更に月山を経由する時計回りのコースを辿った。
二ッ箭山は標高710mの割には予想外に手強い山だった。沢筋の登山道を進んでゆくと、まず御滝で道がなくなった。どうやら右手の鎖に取り付いて登るらしい。いきなりこれかい。更に沢を右に左に進んでゆくが、場所によっては滑りやすい一枚岩があったり、磨り減ったビブラム底の我が身には少々危なっかしい。圧巻は男体山・女体山の鎖場だった。道なりに進み、最初の鎖場で両岩峰のコルに突き上げる。男体山の登り口は後で調べると北側から回り込むらしいが、この日は判らず断念した。次の女体山の鎖場も30mほどあり怖かったが、目の前を小学生の姉弟が登ってゆくので痩せ我慢して突破した。
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初めの鎖場
両岩峰のコルに突き上げる |
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コルから見上げる男体山
ここからは登れない |
コルから女体山の鎖場 |
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女体山から男体山 |
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狭い女体山の山頂は昼食を摂る先行者で満席だった。何処に行っても皆さん決まったようにお湯を沸かしてカップヌードルというのが定番のようだ。こちらもいつものようにクッキーをポカリで流し込みながら薄ぼんやりした四方の山々を眺めたが、不案内でどれががどの山かとんと判らない。
さて標高の最高地点である二ッ箭山を目指そう。更に稜線沿いに登り詰めるとしだいに傾斜が無くなり茂みの中に指導標が現れる。猫鳴山方面に100mほど進んだところに二ッ箭山の山頂がある。木々に囲まれ展望は全くない。標識がなければ知らずに通り過ぎてしまうだろう。証拠写真を撮ってさっきの指導標まで戻り、月山を目指した。
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右は二ッ箭山、左は月山の分岐 |
二ッ箭山山頂は木々に囲まれている |
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月山の山頂は木々に覆われているが、西側だけぽっかり視界が開けており、谷の向こうにさっき登った女体岳が見える。また僅かに山頂を下った踏み跡を辿ると、太平洋を望む展望地があった。一帯には大岩が日本庭園のように配置され、紅葉の始まったツツジに彩られていた。
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月山山頂 |
月山から太平洋 |
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月山から〆張場へ回周コースを考えていたが、桐ヶ岡コースの分岐でこちらの方がいくぶん帰路が近いと見て変更した。根本の駐車場が整備された今となってはサブコース的な存在だろうが良く踏まれた道だった。あっけなく林道に飛び出した。しばらく下ると大山ずみ神社がある。ここの水場はこの界隈では知られた銘水らしく、ポリタンに給水する人が何人か行列を作っていた。ここまっで来たら、テクテク小川郷目指して下るだけ。
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大山ずみ神社 |
桐ヶ岡集落から二ッ箭山 |
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